2015年は平安時代の古文書に蒲鉾(かまぼこ)が登場して900年でした。
古文書に登場して900年ということは実際にはそれ以上の歴史があるということでしょう。
一説にはさばききれなかった魚をすりつぶし、鉾(槍のような武器)の先にくっつけて焼いたともいわれます。
これだと生の魚より保存が利きますし、鮮度が落ちた魚を加熱殺菌して、味付けして再び売れるようになります。冷蔵庫の無い時代には便利な発明だったのでしょう。
もちろん、現在の蒲鉾屋さんは鮮度の落ちた魚は使っていませんよ。ちゃんと鮮度の良い原料をすり身にしたものを仕入れています。安心してください。
寒いところで獲れるタラ類や温かいところで獲れるイトヨリ、グチなどを原料にすり身を作り、そのすり身を蒲鉾に加工しています。
以前はタラ類の割合が多かったのですが、タラがとれなくなり、徐々に南方系の魚を使うようになりました。
グチなどを入れると食感がこりこりして、美味しいんですよね。
南方魚は今のところ、タラ類より価格も安いですし。
今はタラ類と南方魚と大体半々くらい(作る商品にもよりますが)使っているようです。
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ただ注意してもらいたいのは、蒲鉾に加工する際に粘りを出すために塩を大量に使いますので、塩分は多いです。
まあ最近は塩の代替えでナトリウムを使って、粘りを出す技術もあって、減塩かまぼこなども登場してきました。

手軽に魚を摂取できるかまぼこ、さつま揚げ、ちくわ、カニカマなどを上手に利用しましょう。