養殖の魚は危険?抗生物質や寄生虫は大丈夫?養殖魚のメリット・デメリット

近年養殖がブームです。町おこしだったり、サスティナブル(持続性)を求められたり、排他的経済水域の問題がない、など、メリットがあるからです。

参考記事:近年、魚の養殖が増えている理由

そんな流行りの養殖の魚。危険はないのでしょうか。

抗生物質の問題や、寄生虫について解説します。

養殖の魚の危険性・バランスの良い食事をしていれば気にしなくて良い

結論から申しますと、バランスの良い食事をしていれば気にしなくてよい、ということです。

何を食べてもリスクはあります。

養殖の魚を毎日毎食たくさん食べるのなら問題になります。

でもそうならないようにバランスの良い食事をすれば何も心配しなくてよいです。

以下、養殖について見ていきたいと思います。

養殖の魚は危険?抗生物質

養殖の魚には抗生物質の残存の可能性があります。

養殖業者は、出荷前の一定期間は与えずに育てるため、残存しない、と主張します。

定期的な抜き取り検査はしますが、残っていても不思議ではありません。

抗生物質の残った魚を食べると、いざというときに抗生物質の効きが悪くなったりするそうです。

成長ホルモンの残留問題

また、成長ホルモンを投与している場合もあります。

日本アンチエイジング協会様のページ参照

主に畜肉に使用していますが、魚、特にサーモン類に投与されています。

昨今の子供の発育が早いのは、食物由来の成長ホルモンの影響だ、とする説があります。

不自然なエサ

養殖の魚には、自然界にはない餌を与えることがあります。

  • 色を良くする着色料
  • 味を良くする脂肪
  • 健康を維持するビタミン類

というものです。

狭い生け簀で育つので、メタボになる

また、狭い生け簀で育つので、運動不足になりやすいです。

メタボになりやすいのですね。

というわけで養殖のネガティブな部分ばかりを見てきました。

それでは逆に養殖の良い部分を見ていきたいと思います。

養殖の良いところ、メリットは?

養殖にももちろん良さはあります。

養殖魚は寄生虫がほぼいない

養殖の魚は寄生虫が少ないです。寄生虫が少ないというより、ほぼいない、です。

寄生虫はエサ由来がほとんどです。そのエサはペレットなど、人の手で製造されたものです。

なので寄生虫が少ないのですね。

参考記事:養殖のサーモンに寄生虫はいるのか?

アニサキスやクドア、回虫、サナダムシなど、人間への害が無くなるということです。

クドアに関しては以下をご参照ください。

魚の寄生虫、クドアとは?

また、アニサキスアレルギーの可能性減らせるのも養殖の良いところです。

アニサキスアレルギーは大変厄介な病気です。詳しくは以下をご参照ください。

アニサキスは避けられてもアニサキスアレルギーは残る

養殖魚は味が一定いてして美味しい

養殖魚は味が一定しています。また、人間の好みの味にすることが出来ます。例えば脂ののりがよい魚を育てることが出来ます。

養殖は鮮度の良いものを食べることができる

養殖の魚は水揚げ後にすぐに処理できることが多いです。例えば銀鮭などはフィッシュポンプと呼ばれるポンプで鮭を吸い取り、加工施設へ送られます。

参考記事:弓ヶ浜水産加工事業

この様にして処理された魚は大変鮮度がよいです。

養殖を選ぶ際に気をつけること

養殖は信頼のできる業者を選ぶことです。最近はトレーサビリティ(追跡)かしっかりしているものもあります。

ホームページなどで生産者のポリシーなどを調べてみるのも良いと思います。

結論として、養殖の魚の危険性はバランスの良い食事をしていれば気にしなくて良い

というわけで、養殖の魚の危険性デメリットとメリットについて見てきました。

これまでみてきたように養殖には色々な問題があります。

でも、たがらといって天然の魚でも重金属や寄生虫の問題があります。

参考記事:天然魚のメリットとは?デメリットは?

また、牛肉、豚肉、鶏肉と比べて危険でしょうか?畜肉はほとんどが人間によって飼育されたものです。そこには少なからず抗生物質や成長促進剤が使われています。

そう考えるとやはりバランスのよい食事をして、リスクを減らすということが大切なのではないでしょうか。

ある種の猿は、人間が果樹を植樹しているところでは炭を食べるそうです。その猿は人間が植えた数種類の木の葉(マンゴーなど)を食べているそうです。そうすると特定のアルカロイドが体に蓄積されてしまいます。その毒を消すために炭を食べるのだそうです。

原生林で育つ同じ種類の猿はそんなことをしません。色々な葉をバランスよく食べるから、特定のアルカロイドだけ多くなる、ということがないそうです。

参考記事:炭を食べる猿 ザンジバル アカコロブス

このことからもわかるように、何かに偏った食事は危険です。逆にバランスのよい食事は様々なリスクを減らせます。
というわけで、養殖の魚も毛嫌いせず、ほどほどに利用していきましょう。

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