ティラピアという魚をご存知ですか?
ピラニアとは違います。名前は似ていますけどね!
ティラピアは、いわゆる“外来種”で標準和名の「ナイルティラピア」というのが「種名」(水産庁の魚介類の名称ガイドラインより)です。
イズミダイというのはガイドラインによると一般名称とのこと。
見た目が鯛に似ているためか、「イズミダイ」と鯛のような名前になっています。
ちなみにピラニアはアマゾンに生息する獰猛な肉食魚ですね。
ティラピアの味は?学校給食や白身フライ利用されている
知っていましたか?
実はティラピアって意外と食べているんですよね。
実際、
- ソテーしてホテルのバイキングメニュー
- 学校給食の白身フライ
などで普通に使われていますよ。
確かにフライにしてしまえばティラピアだなんてわかりませんよね。
でもスーパーなどではなかなか売っていません。
なぜかというと、「ティラピア」といって販売しても誰も買わないからなんですね。
まあイオンさんあたりが販売を始めたら、広まるかもしれませんけどね。
イオンさんはナマズの「パンガシウス」を普及させましたからね。
このティラピア、以前商社から「買ってくれませんか?」とのオファーを受けました。
どういうところに販売したらいいか聞くと、学校給食やホテルの洋食メニュー、あるいは白身フライの原料によい、ということでした。
ティラピアの味は?
ティラピア(ナイルティラピア)の味はどうなんでしょうか。
先ほどの僕に売り込みに来た方がいうには、「テラピア(ナイルティラピア)の味はクセがなく、洋風の料理に合う。」とのことでした。
また、知り合いの魚屋さんに試食していただいたところ、「脂は少ないけど、身がしまって美味しい。ムニエルとか揚げ物にはもってこいの素材じゃないかな。」と太鼓判を押していただきました。
ムニエルは油で焼きます。しかも魚にまぶした粉が油を吸います。なので、脂ののりが少なくても身がしまっていて、臭みがなければ美味しく食べられるのですね。
ティラピア、と聞くとちょっとしり込みしちゃいますが、洋食レストランで「白身魚のフリット」なんて名前で出てきたら、美味しく食べると思います。
ただ、野生のティラピアは内臓が臭いようです。
なのでなるべく内臓を傷つけずに捌くのがコツだそうです。
ティラピア釣りは日本でも出来る!
ティラピアなんて、どこかの国で穫れる、よくわからない魚だと思っていました。
一生泳いでいるところを見ることはないだろうと。
しかしなんと!
鉄腕ダッシュで沖縄の川に生息しているのを捕獲していました。
少し調べると、沖縄の川で釣っている人もいます。
釣りでも網でも獲れるみたいですね。
ティラピアはたくましい
このティラピアは基本は淡水の魚です。
そんなティラピアですが、寒さは苦手のようです。
ティラピアを食用に!
これほどたくましいティラピアを養殖して利用できないものでしょうか。
ティラピアを耕作放棄された田んぼに放流して養殖していけば良いのではないでしょうか。
そうすればたんぱく源を確保できるのではないでしょうか。
しかしヘタに養殖すると、ブラックバスなどのように逃げ出して、生態系を破壊する恐れもありますね。
鉄腕ダッシュのように外来生物を駆除して美味しく頂けるような技があるといいですね。
ティラピアを養殖したらいい。海の魚は色々と問題が多いので
海の魚って国際間の問題が起きやすいですね。
例えば
- 200海里の排他的経済水域
- 母川主義(鮭など、その国の川で生まれた魚は、外洋に出てもその国の魚っていう考え方)
- 資源保護だとか沖合で他の国が無分別に魚を乱獲する
- クジラに食べられて資源が減る
- エルニーニョ現象による漁獲量の増減
- 低気圧、台風などの天候による水産物被害
などの他国との調整が必要な問題がありますね。
日本の陸地の池で養殖すれば上記のような問題が発生しません。
そういう意味で池などでの養殖は注目を集めています。
日本のコイなどはアメリカで外来種として大繁殖しているそうです。
現地の人は気味悪く思って食べないようですよ。
昔から食べている文化がないとなかなか食べられませんね。
以前は養殖といえば餌臭い、と言われていました。
現在は大分工夫されているそうです。
魚粉に良質の小麦粉などを混ぜて食べさせると良質の肉になるそうです。
ちなみにエサにとうもろこしを使うと身が黄色くなるので使わないそうですよ。
ただし、ティラピアはちゃんとした養殖をしているものを買ったほうがいいです。
なにせ適応力が異常なくらい高いので、それこそ某国では人間の排泄物をあたたえているとかっていう話も聞きます。
やはり海の問題もあるので、日本で生産したほうがいいと思います。
休耕地対策にもなるし、減反した田んぼを池にして養殖すればどうかな、と考えます。
ティラピアが食用として受け入れられるには時間が掛かると思います。
大手が目をつけるとか、国の後押しがあればいいですね。
あとは淡水魚ゆえの寄生虫リスクや重金属などの問題が解決されればいいと思います。
エサ代をケチってまずい魚を育てたら売れないと思います。
昔の鯉のように田んぼに放し飼いにして、除草や害虫駆除をさせつつ、水を抜くときに食べるとか、そんな使い方でないでしょうか。
まあそれなら鯉を育てたほうがいいような気もします。
ただ、外来種は天敵もいないし、病気もないので、原産地よりも育ちやすい傾向にあります。
淡水魚を上手に食卓に取り入れる時代かもしれません。