チリ産の養殖銀鮭。略して“チリ銀”。チリギン、チリギンと言って、わかってくれる主婦の方も増えてきましたよ。
今や価格と脂の乗った味で大人気のサーモンです。
チリ銀(チリギン)とは?名前の由来は?
チリ銀とは、南米のチリで養殖される銀鮭のことです。
チリから輸入される銀鮭なので「チリ銀(チリギン)」と呼ばれています。
チリ銀の呼び名は、もともと水産関係者の間で使われていました。
それが水産コーナーでの存在感が増すにつれ、一般にもチリ銀と呼ばれることが多くなりました。
日本はチリ銀を毎年10万トンも輸入している!
日本はチリから毎年10万トン前後もの銀鮭を輸入しています。
牛肉の輸入量が年間60万トンなので、それからみたら少ないですね。
牛肉はレストランなどでの利用も多いです。
しかしチリ銀はほぼ家庭用です。
家庭用で、しかも鮭のたった一種類、チリ限定と考えると輸入量は多いですね。
新物のチリ銀輸入は10月から始まり、年明けがピークに!
新物の入荷は毎年10月ごろから始まります。
入荷が増えるのは1月~3月です。
このころに年間輸入量の6割にあたる、5万トンから6万トンが輸入されます。
チリ銀は1990年代から人気に
チリ銀は、1990年代から人気が出てきました。
その人気の秘密、なんで脂が乗っているんでしょうか。
色々な水産業者に聞いてみました。
チリ銀が美味しいのは餌の違いから
天然の鮭はオキアミや小魚など多用な食べ物をエサにしています。
一方養殖サケは人間がエサを与えています。(当たり前か)
一昔前はイワシなどの生(なま)エサを与えていたそうですが、それだと独特の臭みが出て、それが養殖サケの嫌われる原因の一つでした。
しかし今はペレットといいまして、ドッグフードみたいに原料を精製して固めた餌を与えているそうです。
なので臭みは以前と比べて少なくなりました。
それと他には魚油と言って魚からとれる脂肪を与えているそうですよ。
これにより脂のノリと鮭の香り、味などを餌によってコントロールしているそうですよ。
狭い生け簀で飼うので、脂がので、脂がのる
チリ銀はとても脂がのっています。
狭い生け簀なので、運動不足になるため、脂がのるのですね。
運動不足とは、あまり良い表現ではないのですが。
天然の鮭は餌を食べるために動きまわる必要がありますし、天敵から逃げる必要があります。
当然、十分な運動によって脂身の少ない、締まった体になります。
一方養殖の鮭は狭い生け簀で飼われています。
エサは探さなくても人間が与えてくれますし、天敵は網の外。よって運動する必要がありません。
だからまあ、言ってみれば「メタボ」状態なんですね。
養殖の鮭は天然と比較して見てみると尾びれが小さいので、それだけでも運動不足なのがわかります。
フォアグラもガチョウの脂肪肝を食べるわけですし、まあ、近いのかな?
以上のような理由により、養殖の鮭は脂が乗っているのです。
チリで養殖される銀鮭の大半は日本向け。
だから日本人の好みに合わせた、脂の乗った鮭を育てているんです。
英語ではCOHOサーモンという
英語ではCOHO(コーホー)サーモンといいます。