今や大人気の「サーモン寿司」。でも実は、昔の日本では食べられていなかったって知っていましたか?本記事では、ノルウェーから始まったサーモン寿司の意外なルーツと普及の経緯をわかりやすく解説します!
サーモン寿司の意外なルーツとは?
回転寿司で不動の人気を誇る「サーモン」。トロのような脂のノリ、色鮮やかなビジュアル、子どもから大人まで幅広い層に支持される定番ネタです。

サーモンの寿司
でも実はこのサーモン、昔の日本の寿司には存在しなかったことをご存じですか?
なぜ昔の寿司にはサーモンがなかったのか?
寄生虫のリスクが原因だった
日本では長年、「生のサケ=危険」というイメージがありました。
その最大の理由がアニサキスなどの寄生虫です。
天然のサケには寄生虫が多く、生で食べると食中毒を起こすリスクが高かったため、昔の日本人は焼き魚やムニエルなど“加熱して食べる魚”として認識していたのです。
ノルウェーの国家戦略が変えた“寿司ネタの常識”
ノルウェーのサーモン輸出戦略
1980年代、ノルウェー政府とサーモン業界は、日本市場への輸出拡大を目指しました。
当初は食文化の違いや“生で食べるのは無理”という反発もありましたが、ノルウェーは諦めませんでした。
キーポイントは、寄生虫リスクの少ない養殖サーモン。
ペレット(加熱処理された餌)で育てられるため、寄生虫のリスクが極めて低く、生食にも適していると判断されたのです。
寿司シェフを招待して試食イベントを開催
ノルウェー側は、日本の寿司職人や関係者を現地に招待し、養殖サーモンの安全性と美味しさをアピールしました。
これが徐々に功を奏し、サーモン寿司が“あり”という風潮が生まれ始めます。
(参考:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/v8?id=20231113fishtopics )
サーモン寿司が日本でブレイクしたワケ
冷凍・空輸技術の発展も後押し
1990年代以降、冷蔵・冷凍・空輸インフラの発達により、サーモンが安定的に日本へ輸入されるようになりました。
鮮やかなオレンジ色ととろけるような食感は、マグロに匹敵する魅力。特に回転寿司チェーンが積極的に採用したことで、全国へ一気に普及していきました。
“日本の子どもが最初に好きになる寿司ネタ”に
今では、子どもに「好きな寿司ネタは?」と聞くと、トップクラスに挙がるのがサーモン。
脂がのってクセが少なく、わかりやすく“美味しい”のが強みです。
実は“逆輸入”だったサーモン寿司
もともと日本では食べられていなかったサーモン寿司。
それがノルウェーからやってきて、日本で大ブームを起こしたのです。
つまり、サーモン寿司は「逆輸入された日本食」とも言えます。
まとめ:サーモン寿司は世界とつながるグローバルネタ!
寿司=日本の伝統、と思われがちですが、サーモン寿司のようにグローバルな歴史が背景にあるネタも存在します。
今あなたが食べているサーモン寿司は、ノルウェーの情熱と、日本の職人文化が融合した産物なんです!
次にサーモン寿司を食べる時は、そんな背景を思い出してみてくださいね。