今年2021年の秋鮭は不漁に終わりました。そしてその原因は海水温といわれます。
でも海水温の変化は以前に比べて2℃くらいのものです。それくらいの海水温の変化で、不漁になるものでしょうか。
実は陸上の生物と違い、魚は海水温の変化に敏感なのです。
海水温変化に弱い魚たち。もともと生物は水温変化に弱い
魚は海水温の変化に敏感と書きました。しかしそれは魚に限らず、生物全般に言えることなのです。
90℃のサウナは耐えられるのに、90℃のお湯はやけどする
例えばサウナは温度が90℃くらいにもなります。それなのに10分くらい平気な人もいます。これは発汗によって体温を下げているのですね。
でも90℃のお風呂に入ったらどうなりますか?多分、大やけどしますよね。
水温の変化はもともと生物にとって大変なことなのですね。
魚は変温動物
一般的に魚は変温動物と言われています。
それぞれの魚に最適な水温がないと活動できないのです。
餌を食べる行動にしても体温が低ければ摂食できません。
また、冷水性の魚は海水温が低いことに適応しています。なので温度が高いと生きられません。鮭はある温度以下でしか生きられません。
海水温が変化する、というのは想像以上に水中の生き物に影響を与えます。
海水温は釣果や漁に直結!
海水温は釣りをするときや漁の成果に直結します。その証拠に漁師さんは毎日海水温を計っています。そしてその温度を漁協に報告して共有しています。
また、水温を計って獲れる魚の量、種類などを確認して、自分の漁を日々改善しています。
また、釣りの成果も海水温で変わります。その魚が一番エサを食べる温度を確認して釣りをするといいですよね。
海水温が変化してきている
近年海水温の上昇が叫ばれています。
海水温が温かいので、鮭、さんまやイカが獲れないといわれます。また、逆にブリ、いわし、さばが獲れるとれています。
特に北海道では近年海水温が暖かいので鮭が減り、ブリが獲れているということです。
暖かいのでかなり北の方でもサメが目撃されたりしています。
鮭もサメなんかに捕食されるという情報もあります。
気温が高くなくても水温が高いこともある
2021年は猛暑がそれほどきつくなかった気がします。
その年が非常に暑かったから水温も暖かくなるかと言うとそうでもありません。
潮の流れの影響というのが非常にあります。
暖かい潮の流れによって水温が相当に変わってきます。
赤道付近で温められた海水がどのように動くかによって海水温度は全然変わります。
なので何年か統計を取って考えていくしかありません。
今は20年サイクルの温水期?
今は20年サイクルの温水期にあると考える学者もいます。
これが始まったのは10年ほど前、と考えられています。
ということはまだまだ高い水温の年が続きそうです。
水温が高いとイカ、サンマ、鮭が少なくなる、と言われています。
水温が高いと逆にイワシ、サバが増える、と言われています。