某水産流通大手の会社、売り上げ、営業利益が好調とのことです。
好調の要因は

①外食産業への積極的な売り込み
②小売店支援・物流事業
とのことです。

に関してはスーパーマーケットへ納品するより外食産業の方が規模が小さい会社が多いのか、バイイングパワーが弱い気がします。

強引な値引きなどが少ないということですね。

それと毎日市場へ出かけるスーパーのバイヤーと違って、価格などの情報の面も不足しています。

加えて高級魚などは価格が有ってないようなもの。
調理人の方は職人気質の方がどちらかと言うと多く、価格より品質のよさを優先する傾向にあります。

掘り出しものや高級なものををうまく販売すれば高収益につながります。

ここらへんに気がついた水産商社は賢く利益を稼いでいますね。

②の小売店支援ですが、こちらはおそらく発注システムなどの提供で小売店の売上の数パーセントをいただいているものと思われます。

これも毎月手堅く利益をあげているようです。

なにせ、一度システムを作ってしまえばあとはほぼコストゼロで運営出来ます。
自社宛の注文にも採用してもらえばば伝票発行や出荷手配などの事務経費を大幅に減らせるとあって、一度で二度おいしい商法です。

物流事業ですが、運送屋さんと「ひと月いくら」運賃を定額で取り決めてしまえば固定経費となります。

あとは注文の取り方一つで他の業者などにも声をかけ、共同配送を構築して、他の業者から配送フィをもらえばおいしい商売の出来上がりです。

さすが、天下の流通大手といったところです。

物流といえば倉庫業というのも儲かるやり方の一つです。

初期投資は莫大ですが、減価償却が終われば月に二回も保管料を請求でき、入庫・出庫の際の手数料ももらえる、おいしい商売なんですよ。

そういえば今現在、東京の湾岸の冷蔵庫は満庫(荷物がたくさん入ってそれ以上はいらない状態)が続いているようです。
こちらも来春の決算ではよい数字がでてくるのではないでしょうか。

大手の水産商社は冷蔵庫業務も行っているところが多いですね。
もともと自社の荷物を入れるための倉庫だったのでしょうが、そのうちに倉庫業のほうが儲かる、と気がついたのか、猫も杓子も倉庫業を兼業しています。

大手水産商社も物流事業が利益に占める割合が高いです。

昔ながらの売った、買ったと純朴なことをやっていても給料は上がりませんよ。
どこに利益の種が落ちているのか、嗅覚をたくましくして稼ぎたいものです。