チリでは色々なサーモンが養殖されています。
多いチリ産サーモンとしては
- アトランティックサーモン
- トラウトサーモン
- 銀鮭
などです。
日本にたくさん輸入されているのは銀鮭ですね。「チリ銀(ちりぎん)」の愛称で親しまれています。また、トラウト、アトランティックサーモンも主に刺身向けに輸入されています。
チリ産サーモンは、最近YouTubeなどで危険性が指摘され、話題になりました。
私の知り合いも「YouTubeを見たら食べられなくなりました。」といっていました。
実際のところ、どうなのでしょうか。
狭い生け簀でメタボ化
チリでのサーモンの養殖は海上に張った狭いネットの中に何千という銀鮭が詰め込まれています。
鮭はもともと常に動き回って餌を食べる魚です。その鮭が狭い生け簀で飼われています。
しかも餌を獲らなくてももらえます。運動不足のメタボになるのは当然ですよね。
消費者としてはメタボの鮭を食べていると言うことを頭に入れておきたいものです。
エサに抗生物質
また狭い生け簀で飼われているので鮭銀同士がぶつかったり網に擦れたりして傷がつきます。
その傷から病原菌が入って病気になりやすいです。
なのでそれを防止するために抗生物質 を食べさせています。
出荷前の一定期間、抗生物質を抜くために 抗生物質を与えないということです。
でもそれで抜けたかどうか個体差もあるでしょうし、わかりませんよね。
抗生物質が残留していると私たち人間が 何かの病気で抗生物質を飲んだ時に効かなくなるということが起こります。
薬品の投与
薬品の投与も行われています。
病気を治療する薬はもちろん、病気にならない薬、予防のための薬なども使われます。
寄生虫がつかないようにする薬なども一部で使われるようです。
またサケジラミと呼ばれる シラミがつくのでそのシラミを予防するための薬も使われています。
チリ産サーモンの色がいいのは着色料のため
以前お魚売り場で、お店の方と話をした時です。
「チリ銀が(焼き鮭用の中で)一番いいよ!色さめがなく、いつまでたっても色がいいしね!それに比べて新巻鮭はすぐ色が変わって…」などとうかがいました。
チリ銀は色がさめないのか…でもこれよく考えると銀鮭に着色料を食べさせているからなんですよね。
鮭はもともと白身の魚です。身が赤くなるのは赤いアスタキサンチンを含むエサを食べるからなのです。
銀鮭の養殖の場合、アスタキサンチンは高価なので色をつけるため着色料を食べさせています。
人間の食べ物には着色料の許容量が決められています。
でも鮭にはそれがありません。そして鮭が食べた着色料は最終的に人間が食べます。
しかもその着色料は規制の対象外です。 ということで色が売り場で色がさめない、ということは着色料を食べさせているということなんですね。
エサに脂肪、ビタミン、栄養剤を添加
銀鮭はとても脂が乗って美味しいとよく言われます。そもそもあの脂はどこから来ているのでしょうか。
もちろんエサであるアンチョビ(いわし)などの由来の脂もあります。
どちらにしろ脂が乗って美味しい、ということは それだけ脂肪を溜め込んでいるので健康的ではないですよね 。
またビタミン類や 栄養剤などを与えるてるのも気になるところです。
ライトアップで生育を促す
魚に光を当てると成長ホルモンが出てより早く成長するそうです。
そのため サーモン類の一部で光を当てて成長を促進してさせています。
つまり夜も明るく照らされてた鮭を我々は食べているんですよね。
相当にストレスがかかるのではないかと思います。そんなストレスフルな鮭を食べて健康に良いかどうか少し疑問が残りますね。
サーモンだけではなく、ブロイラーに代表される、畜肉も同じ
さて、これまでチリ銀鮭の危険性について書いてきました。
ただここに書かれた事って鶏肉のブロイラーに代表されるように畜肉にも当てはまることなんですよね。
鶏肉だってそれこそ 狭いゲージに押し込められて卵を産んでいます。
また、光を当てて成長を促されホルモン剤ビタミン剤 などを食べさせて成長させています。
ホルモン剤をたくさん食べさせることによってその鶏を食べた人間の生育が良くなる、という報告がブラジルでありましたね。(現在そのようなことはなさそうです)
このように 安くて美味しいものには何か秘密があると考えたほうが良さそうです。
また、銀鮭にだけではなく、なんでもそればかり食べると健康にはよくないのです。
とはいえ、気にしすぎかも?バランスの良い食事が何より
ここまで銀鮭の問題について見てきました。
そしてこのような問題は畜肉に関しても同じということも見てきました。
結局のところ 何を食べたらいいのか という話になりますよね。
結局一つの食材ばかり毎日食べるのではなくバランスよく色々なものを食べるというのが リスクを抑える意味で良いのではないでしょうか。
別に銀鮭を食べたからといってすぐに健康を害するわけではありません。
バランスよくいろいろな食材を利用し、時には銀鮭もよいと思います。
ただスーパーのお魚コーナーがあまりにもチリ銀一辺倒なので、心配になったのです。
あと、個人的には脂がのっていればいい、という風潮には疑問を感じます。
新巻きサケなどは脂ののりはいまいちですが、うま味ではチリ銀に負けません。こういう脂至上主義からすこし離れていただきたいのです。
現代を生きているとこのような養殖の問題からは離れられません。
ましてや天然資源が減ってきている昨今、ますます養殖は増えてくるでしょう。
そんな中バランスの良い食事をしてうまく養殖と付き合っていきたいものですね。
また、もともとチリの銀鮭は日本人の協力で始まったプロジェクトです。そのあたりの事情は下記の本に詳しいです。
また、日本の鮭、サーモン養殖については以下の本をおすすめします。
https://fish-neta.com/allergyfree-dogfood/
チリ産の養殖の鮭はどのようにして育てているのか?安全なのか?が気になってこちらの記事にたどり着きました。
鶏と似たようにずいぶんとストレスのある環境で育てられていることがわかりました。
ありがとうございます。
かりん様、コメントありがとうございます!励みになります!