サクラマスが養殖出来るのにカラフトマスはなぜ養殖出来ないのか?

近年日本国内でサクラマスの養殖が行われるようになりました。

でも同じマスでも、サクラマスは養殖され、カラフトマスは養殖されないのはなぜなのでしょうか。

【この記事の概要】

  1. 陸上の養殖施設が使えるので、淡水生活が長い魚は養殖しやすい
  2. サクラマスは淡水生活が長い
  3. カラフトマスは淡水生活が短い
  4. サクラマスは近海で回遊するので、狭い生け簀の耐性がある
  5. カラフトマスは外洋まで回遊するので、狭い生け簀で育てるのが難しい

ということです。さっそく詳しくみていきましょう!

サクラマスは淡水生活が長いので養殖しやすい

淡水での生活が長いサーモンは養殖しやすいです。陸上の生け簀を管理するのは比較的楽です。

カラフトマスはすぐに海に出るので養殖が難しい

一方、カラフトマスなど、小さいうちにすぐに海へ出るサーモンは養殖が難しいです。

海上で小さい魚を養殖するのは大変です。小さな網目の生け簀を海に設置すると、波の影響をもろに受けます。そのためある程度の大きさまで陸上の生け簀で育ってくれると養殖しやすいのです。

その点、サクラマスは淡水での生活期間で大きくなるので養殖向きといえます。

以下、サクラマスとカラフトマスの生活について詳しくみていきましょう!

淡水生活が長いサクラマス

サクラマスは淡水の生活が長いです。なので、淡水である程度の大きさに育ててから海の生け簀に移すことが出来ます。

孵化してから早い時期に海に出るカラフトマス

カラフトマスはサーモン類の中でもとても進化した鮭、と言われます。それは成長を求めて小さいサイズのうちに海に出るからです。淡水生活が短いということですね。そのため養殖には不向きです。

海での行動範囲が狭いサクラマス

サクラマスは陸づたいに近海で生活しています。そのため、狭い生け簀でもそれほどストレスなく育てることが出来ます。

海での行動範囲がとても広いカラフトマス

カラフトマスは海での行動範囲が広いと考えられています。

参考記事:鮭と鰻Web図鑑様サケとウナギの回遊ルート

そのため、狭い生け簀で飼うのは困難です。ストレスがたまるからです。

ニジマスに近いサクラマス

サクラマスはトラウトサーモン(ニジマス)に近い種類と考えられています。 サクラマスは 極東にしか生息していませんトラウトの直接の親戚で ニジマストラウトの亜種とも言われています。ニジマスは以前より養殖されています。そのためニジマスの亜種のサクラマスも比較的養殖しやすいのですね。

サクラマスが養殖出来るのにカラフトマスはなぜ養殖出来ないのか?最後に

というわけでこの記事は少しまとめきれていない記事になりました。概要は以下の通りでしたね。

  1. 陸上の養殖施設が使えるので、淡水生活が長い魚は養殖しやすい
  2. サクラマスは淡水生活が長い
  3. カラフトマスは淡水生活が短い
  4. サクラマスは近海で回遊するので、狭い生け簀の耐性がある
  5. カラフトマスは外洋まで回遊するので、狭い生け簀で育てるのが難しい

ということでした。

もう少し時間をかけてアップデートしていきます。
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