チリや日本で養殖される銀鮭。
近年ではチリもトラウトの生産から銀鮭に切り替える動きもあります。
銀鮭に切り替えるようになったかというと、銀鮭が養殖に向くからです。
古いタイプのサケは養殖に向く
銀鮭は鮭の中でも古いタイプのサケだそうです。
古いタイプのサケは
- 銀鮭
- トラウト
- サクラマス
- アトランティックサーモン
などです。
逆に新しいタイプのサケは
- カラフトマス
- シロサケ(秋サケ)
です。
こうしてみると養殖されているのは古いタイプのサケばかりですね。
銀鮭は回遊範囲が狭い
銀鮭はもともと回遊範囲の狭い鮭です。
野生の銀鮭は陸地沿いに移動して、その移動範囲も狭いです。
北海道から北米まで回遊するシロサケやカラフトマスとは違いますね。
そのため狭い生簀でも比較的ストレス少なく育てられます。
銀鮭はスモルトまでに大きくなる
銀鮭はスモルト化(降海型)するまでに比較的大きく(10〜15センチ)なります。
またスモルト化するのには1から2年かかります。
淡水で大きくしてから海に出すと、大きな目の網でも逃げられないので養殖に向きます。
小さい目の網ですと波の影響をモロに受けてしまいます。
参考記事
成長スピードが早い
銀鮭は成長のスピードが早いです。
日本の場合、海水で養殖を開始して半年くらいで出荷が始まります。
銀鮭は成熟が遅いので養殖に向く
銀鮭はサクラマス、トラウトなどに比べて成熟が2ヶ月ほど遅いです。
そのためその分の栄養を成長に回せます。
銀鮭はほぼすべてスモルト化する
銀鮭の場合は1年ほどでほぼすべてスモルトになり、海面での養殖に移行出来ます。
これがサクラマスやその近縁と考えられるのトラウト(ニジマス)などはスモルト化せず、川に残るものもいます。
なのでほとんどがスモルト化する銀鮭は比較的養殖に向いています。
銀鮭はなぜ養殖に向くのか?まとめ
というわけでなぜ銀鮭は養殖に向くのかをみてきました。
まとめると
- そもそも古いタイプのサケは養殖に向く
- 回遊範囲が狭い
- スモルトまでに大きくなる
- 成長が早い
- 成熟が遅い
- ほぼすべてスモルト化する
ということでした。
ご参考になさってくださいね!
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