ヨーロッパでは人気のないマグロ。特に本マグロ(クロマグロ)は人気がないそうです。
その理由は味、ではありません。
「サスティナブルではない」ということが理由です。
本マグロは今やサスティナブルな食材!完全養殖に成功!
ヨーロッパの人達は誤解してます。本マグロはサスティナブルな食材になりつつあります。
近畿大学水産研究所で完全養殖が達成されている
近畿大学水産研究所では2000何年に本マグロの完全養殖技術 が確立されました。
完全養殖とは?
完全養殖とは
- 親のマグロが卵を産み
- そのマグロが還って成長して
- 親になり
- また卵を産む
こうして卵から親、親から卵の一連の流れが全て養殖で完結することを言います。
http://kindaifish.com/picture_book.html
マグロの餌はサステイナブル?
マグロが1kg大きくなるには、10〜15kgの餌が必要と言われています(生餌)。
相当なイワシ、アジ、サバなどを食べますから、餌のサステイナブルも重要です。
今は植物性タンパク質の利用が模索されています。
完全養殖マグロは販売されている
そして、これが重要なのですが完全養殖本マグロはすでに販売されています。
つまり本当はサスティナブルな本マグロ(クロマグロ)を食べようと思えば食べられるんです。
味が好きなのにサスティナブルではない、という誤解で食べないのはもったいないです。
少し価格が高いですが、それでも食べたいという人はいるはずです。
元気寿司で完全養殖本マグロを販売!
元気寿司はクロマグロ(本まぐろ)を来春から販売するそうです。
みなと新聞2021年11月8日号参照
これは大手水産会社極洋と組んだプロジェクトです。
このクロマグロは完全養殖のマグロを使用するそうです。
日本初のサスティナブルな本マグロ、ぜひ味わいたいものですね。
サスティナブルとは?
コトバンクによるとサスティナブルとは
サスティナブル=持続可能であるさま。特に、地球環境を保全しつつ持続が可能な産業
https://kotobank.jp/word/%E3%82%B5%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%96%E3%83%AB-510720
※コトバンクより引用
とのことです。
本マグロがサステイナブルになった、ということは、将来にわたって永続的に漁獲できる、あるいは養殖できる ことですね。
日本はマグロ消費大国
日本人はマグロが大好きです。世界のマグロ生産量が210万トン。(2011年時点)それに対し、日本の消費量は約40万トン。
約20%が日本で消費されていることになります。そのためヨーロッパからすると日本は「本マグロを絶滅させようとしている」ように見えるのですね。
日本はマグロの漁獲規制に消極的
確かに日本はマグロの漁獲規制に消極的です。
こうした状況を放置すれば、今後、大西洋クロマグロに限らず他の魚種もワシントン条約による規制の対象として提案される懸念もあります。
こうした懸念を払拭していくためには、各種の地域漁業管理機関及び各国の資源管理を十分な効果のあるものとしていくことが不可欠と考えます。
http://www.jfa.maff.go.jp/j/tuna/danwa.html
水産庁「今後の資源管理の取組みについて (農林水産大臣談話)」より引用
このように「禁漁にならないためには規制するしかない」という後ろ向きな感じです。
そしてヨーロッパではマグロは持続可能ではない、と思われています。
天然本マグロ(クロマグロ)は資源管理が必要
もちろん天然の本マグロは限りある資源です。
規制をして資源管理をしていかないと漁業者も消費者も困ることになります。
しかし養殖のマグロは今や完全養殖されています。
近大マグロをヨーロッパの人に!
今や本マグロはサスティナブルな食材となっていることか解っていただけたと思います。
そしてヨーロッパの方に誤解を解いていただきたいと思います。
今やサスティナブルになった本マグロ を知っていただきたいと思います。
養殖については近畿大学から出ている以下の本もおすすめです。
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完全養殖がサステイナブルかどうかは、エサの問題も議論してほしい。
ヨーロッパでの本マグロの消費はかなりひろがっていますよ。
エサの問題ですね!調べてみます!