銀だらのセンターカットを加工する際には、解凍してから包丁で切る方法と、冷凍状態のままバンドソーでカットする方法の2種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、詳しく解説します。
解凍して切る場合(解凍切り)
それでは解凍して切る場合をご紹介します。
メリット
- ゼリーミートを取り除くことができる
銀だらには「ゼリーミート」と呼ばれる、柔らかく品質が劣る部分が含まれることがあります。解凍してから包丁で切ることで、この部分を取り除きやすくなります。
- ヒレや血合いを除去できる
解凍した状態なら、包丁で丁寧にヒレや血合いを取り除くことができるため、見た目が向上します。
デメリット
- 脂や水分が抜ける
解凍すると、銀だらの持つ脂分や水分が流出しやすくなります。その結果、身のジューシーさが損なわれ、食感が変わってしまうことがあります。
- 旨味が減少する
水分と一緒に旨味成分も流れ出てしまうため、味わいが若干落ちる可能性があります。
冷凍状態でバンドソーで切る場合(冷凍切り)
ではバンドソー切りの場合を見ていきましょう。
メリット
- 脂や水分の流出を防げる
冷凍状態のままカットするため、解凍時の水分や脂分の流出を最小限に抑えることができます。そのため、焼いた際に身がしっとりと仕上がりやすくなります。
- 作業効率が良い
バンドソーを使用すると、大量の銀だらを短時間で均一にカットできるため、作業効率が向上します。
デメリット
- 腹の部分が巻き込まれてしまうことがある
バンドソーで切る際に、銀だらの柔らかい腹部が刃に巻き込まれ、断面が崩れてしまうことがあります。そのため、見た目が損なわれます。
- ヒレが付いたままになる
包丁のように細かい調整ができないため、ヒレがそのまま残ってしまうことが多く、後処理が必要になります。
まとめ
銀だらのセンターカットを加工する際は、「品質の向上」を重視するなら解凍切り、「効率の良さと脂の保持」を優先するなら冷凍切り(バンドソー)がおすすめです。用途や求める品質によって、適した方法を選びましょう。