食品の卸業界にいますと、帳合(ちょうあい)とか、帳合取引、という言葉を耳にします。聞きなれない言葉ですね。どのようなことなのか、解説します。

帳合(ちょうあい)とはそもそも帳簿が合うこと

帳合とは帳簿を合わせることです。そこから取引関係がある、という意味に使われます。お互いの帳簿が合うので「帳合」ですね。帳簿と実地の在庫を合わせる、帳簿と現金を合わせる、これも帳合です。

帳合を英語でいうと、諸説ありますが、「balance account」です。Weblio「帳合」より
バランスをとる、という意味ですね。
お互いに実地と帳簿の量が合う、ということです。

卸業界、食品業界の帳合とは

卸業界における帳合は、受注をとることです。卸業界では、商談して受注すると、競合がそれを上回る条件を出さない限り、基本的にはリピートして注文をもらえます。これを卸業者は

  • 帳合がついた
  • 帳合をもらった

などと表現します。

また、小売店は

  • ○○メーカーの帳合先は○○卸店
  • ○○の帳合は○○卸店に付けてある

などと表現します。

卸業者にとって帳合を取ることは、商売そのものです。もともとの「帳簿を合わせる」から転じたのか、卸と小売りの帳簿が合うので帳合と呼びます。

また、最近ではメーカーと小売店の直接取引が盛んです。この時にも商品カテゴリーごとに帳合の取り合いがあるようです。卸業者でなくても帳合という言葉を使うこともあるそうです。

※なぜ帳合取引をするのか、良い帳合取引、良くない帳合取引などについては、以下のページをご参照ください。

↓帳合取引とは?https://fish-neta.com/book-transaction/

帳合の具体例

A卸業者がB小売店とある商品、あるいはあるメーカーまるごとについて商談をします。そして商談が成立すると、しばらくはA卸業者にB小売店から注文がくることになります。これを卸業界では「〇〇メーカーの帳合が当社についた」「〇〇という商品の帳合が当社に決まった」というような言い方をします。一度商談が決まると、B小売店はその商品の発注先としてA卸業者を指定します。これを「帳合」といっています。

上記の場合、A卸業者が売った金額とB小売店が買った金額が合いますよね。なので帳合となったのだと思われます。

以下はオーケーという小売店が価格を理由に帳合先を変更する、という記事です。

オーケー/全商品の帳合い変更を取引先に告知

また、メーカーと小売店で商談をして、実際の配送などは卸業者を介して行われることもあります。この場合、卸業者の取り分の割合が%で決まっていることもあります。メーカーと小売店が主体で、卸は従の関係ですね。下記のセブンホールディングスがその典型です

セブンホールディングスは帳合を使う

セブンホールディングスは帳合を使います。自社で配送するよりも卸を帳合先にした方が効率的と考えているようです。

イオングループは帳合を使わない

反対にイオングループは帳合を使いません。自社で配送センターを立ち上げ、自社配送しています(例外あり)。

なぜ帳合がいるのか、以下で見てみましょう。

なぜ帳合がいるのか?

なぜこのように帳合がいるのでしょうか?

日本の場合、山がちで、流通が良くありませんでした。そして小規模な人口が点在する地域には、メーカー単体で商品を行き渡らせることは出来ませんでした。そのため、それぞれの地域の卸店にメーカーが運び、そこから卸店が必要な小売店に分配していたのです。メーカーとしてはその方がコストが安かったのです。

このように過去において卸店は重要とした。なので帳合先としての卸が重要でした。小売店は卸業者を帳合先として固定し、商品の安定供給を受けたのです。現在でも小規模業者や地方ではそのように帳合関係が強固だったりします。

でも、現在のように道路網が整備され、物流が良くなり、小売店が合併して大きくなると、その必要もなくなってきます。メーカーは直接小売店へ卸すようになります。イオングループのパターンですね。

それでもセブンホールディングスのように帳合を入れた方が効率的とする場合もあります。この場合、地元のもともとの業者を使うので、初期投資が要りません。素早く店舗展開出来ますし、撤退も容易です。イオングループのように自社で行うと、初期投資と撤退の時が大変です。

どちらも一長一短ですね、

帳合取引とは?

帳合取引とは、帳合関係になったもの同士で取引することです。ある商品、あるメーカーごとに小売店とメーカーの間に決まった卸業者(帳合先)が間に入って取引する、という意味で使われます。

この場合、特定の卸業者が帳合先として決まっています。

その帳合先は条件(価格・品質)によって都度入れ代わります。

またメーカーから卸業者、小売店の取引だけではなく、卸業者同士、メーカーなどへも帳合取引をすることがあります。

それから、実際に商品のやりとりは無くても、伝票だけのやり取りで中間業者(ブローカー)が入る場合もあります。その場合、濡れ手に粟(苦労しないで利益を手にする)ことになります。

なぜ帳合取引をするのか、良い帳合取引、良くない帳合取引など、詳しくは以下のページをご参照ください。

↓帳合取引とは?https://fish-neta.com/book-transaction/

帳合のまとめ

というわけで、帳合についてみてきました。

帳合とは帳簿が合うことでしたね。そこから取引関係がある、という意味に使われる、ということでした。

また卸業者にとっては小売店から帳合をもらうことは商売そのもの、ということでした。

ご参照になさってくださいね!

※なぜ帳合取引をするのか、良い帳合取引、良くない帳合取引などについては、以下のページをご参照ください。

↓帳合取引とは?https://fish-neta.com/book-transaction/