ブランチングとはどんな意味?目的・方法や、ボイルとの違いを解説します。

魚介類で、ブランチングという言葉を聞いたことがありますか?

野菜や魚、肉などの保存性を高める手法です。

さっそくブランチングについて見ていきましょう。

ブランチングとは?

ブランチングは「表面をさっと加熱する」という意味で使われています。

主に熱湯にさっとくぐらせることで加熱します。

写真はアカモクをさっとブランチングしたものです。

色が鮮やかになりました。

ブランチングの効果

ブランチングの効果としては

  1. 殺菌したり、酵素の動きを止める
  2. 汚れを落としたり、落としやすくする
  3. 色を出す
  4. 表面を固め、型崩れを防ぐ
  5. 皮を剥きやすくする
  6. 皮が食べやすくなる
  7. 魚のぬめりが取れる

などなど、様々な効果があります。

ブランチによって保存効果を高めたり、品質の変化を防ぐことが出来るのですね。

ブランチングの後に真空や冷凍すると、そのまま保存するより品質が変わりづらくなります。

また加工しやすくするのも大きな役目です。

ブランチングの方法

ブランチングの方法としては

  • 熱湯にくぐらせる
  • 蒸気にあてる
  • 炙る

などがあります。

対象物や出したい効果によっても変わります。

ウニなどは長時間ブランチングするとなめらかさが失われてしまいます。

タコなどは表面のぬるぬるが落ちるのを見極めて引き上げます。

ブランチングとボイルの違いは?

ブランチングとボイルの違いについてみていきましょう。

ブランチングは表面だけを加熱します。

それに対してボイルはより中まで加熱します。

ブランチングははじめから熱湯などを使うのに対してボイルは水から茹でることもあります。

ブランチングが品質の安定や加工のしやすさが目的なのに対して、

ボイルは加熱調理が目的です。

ブランチング処理のデメリット 「生」ではなくなってしまう

ブランチングすると、「生」とは言えなくなります。

ほんの表面だけでも加熱したら「生」では言えなくなるのですね。

消費者は「生」という表現が好きです。そこがブランチングのウィークポイントと言えなくもないですね。

ブランチングのデメリット 味・が変わる

ブランチングのデメリットとして味が変わることが挙げられます。

どうしても表面は生ではなくなります。

ウニなどは長時間ブランチングすると型崩れをなってしまいます。

ブランチングに向いている野菜は?

ブランチングに向いている野菜は

  • 人参、ゴボウ、ジャガイモなどの根菜類
  • インゲンなどの豆類
  • ナス

などです。

ブランチングに向かない野菜は?

ブランチングに向かないのは

  • トマトなどの柔らかいもの
  • キノコ類(そのまま冷凍したほうが美味しくなる)

ですね。

果物もブランチする?!

ブランチングをすると当然加熱した状態になります。

なので例えばフルーツなどには向かないイメージです。フルーツのジューシーさが無くなってしまう感じがしますね。

ところが缶詰などを思い起こしてください。モモやミカンの缶詰は詰めた後に殺菌のため、加熱します。

洋ナシを剥いてさっと熱湯にくぐらせてから真空パックして保存することもあります。

さっとブランチングしてゼリーにすると、長い間保存できます。果物も意外と加熱しているのですね。

ブランチングで美味しくなる?

ブランチングをすると美味しくなることもあります。

例えばかつおのたたきのように炙ったりすると、香ばしい風味と生の旨味、食感を同時に楽しめますね。

半加熱のような状態で生とはまた違った味を楽しめます。これも昔からある、一つのブランチです。

ブランチングとは?どんな意味?まとめ

というわけでブランチングについてみてきました。

まとめると

ブランチをまとめますと、

  • ブランチングとは表面をさっと加熱すること
  • 効果は殺菌、安定、加工のしやすさなどがある
  • 熱湯にくぐらせたり、蒸気に当てたりする
  • ブランチングとボイルは目的が違う
  • デメリットとしては生では無くなること!

ということでした。

ご参考になさってくださいね!