ノルウェーのサバとイギリスのサバの違い。イギリス産のサバが増えている理由について

近年 ノルウェーのサバの入荷が減り イギリスのサバが増えています。

商社から来る オファーにも イギリスさん という表記が目立ちます。

お客さんからは ノルウェー産を指定されます。

なのに商社からはイギリス産をオファーされます。

なので この辺はどうなのか色々と調べてみました。

イギリスとノルウェーのサバは同じ海域の鯖

ノルウェーのサバもイギリスのサバも基本的には同じ海域のサバです。

https://maps.app.goo.gl/xfhcTgA34spNKW1K9

googleマップ参照

上記の地図で言うと イギリスからノルウェーの左 アイスランドの下の辺りの海域が太平洋サバの産地です。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/723d11ec48730fb3b00d740c5ecdb019b22
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ヤフーニュース「「ノルウェーサバが獲りすぎで国際認証停止」の背景」に生息域の
地図が掲載されています。

そこには海草が生い茂り波も静かでプランクトンが豊富である。幼魚時期にそこで
成長し、回遊ができる体になってから北上を始める。ノルウェー北部海域にはプラン
クトンが豊富にある海域があり、索餌行動をして丸々と太ったサバは産卵のため南下
を始める。程よく脂も抜けて、身もしまり風味が良くなる時期が、9月中旬から10月
中旬である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%90#%E4%B8%80%E8%88%AC%E8%AB%96
ウィキペディア「サバ」より記事引用

産卵のために南下する場所が、イギリスに近い海域に移動している、とのことなので
す。

イギリスのサバの方が鮮度が良い

近年、大西洋サバはトップシーズンになるとイギリスに近づきます。そのためイギリスのほうが鮮度が良くなります。

ノルウェーのサバの漁場が時期が進むにつれて沖合になってきていると言われています。

ノルウェー近海のサバは8月後半のスタート時点では小さいです。

脂がのったトップシーズンの大型のものは ノルウェーよりもかなり沖合に行かないと取れない そうです。

そして逆にイギリスはトップシーズンのサバが近くで取れるようになってきているようです。

つまりノルウェーは沖合に行って取り戻るまでに時間がかかります。日帰り出来ないこともあります。

サバは水揚げしてから冷凍をかけます。

イギリスは水揚げしてから港まで近いので日帰りで帰れます。そして水揚げして凍結をかけることができます。

つまり イギリスの方が 鮮度が良いという事態が起きているようです。

イギリスのサバが増えている理由トップシーズンの漁獲域がイギリス側へ移動している

近年、トップシーズンになると大西洋サバがイギリスの海域に移動しているそうです。

気候変動で海流が蛇行しているのかもしれませんね。

なのでイギリスのほうがコスト面でも、鮮度面でも優位にたっているそうです。ノルウェーさばは例年ですと9月15日ごろよりスタートしていました。
最近では8月後半より漁獲スタートするようになっています。
トップシーズンの脂ののる頃になるとどんどん沖に行きます。
そしてイギリスに近づきます。
なのでトップシーズンになるとかえってイギリスの方が鮮度が良くなっています。

イギリスのサバが増えている理由

EU離脱で産地が変わる

もう一つ イギリス産が増えたことは についてはイギリスのEU離脱 があります。

もともと ノルウェーもイギリスの海域でサバをとっていました。

以前は同じ経済水域ということで取った方の産地になっていました。

ノルウェーでもイギリスの海域で漁獲して、ノルウェー 産としていたのですね。

まだ今は別の経済体になったのでイギリスで漁獲する場合には許可をもらわなければいけませんその線引きが厳格になったのですね。

注:ノルウェーはEU加盟国ではありません。しかし欧州経済領域(EEA)協定を通じEUと緊密な経済関係にあります。