煮だこと蒸しだこの違いは?茹でると蒸すの違いはわかるけど?

こんにちは!フィッシュコーディネーター( @osakana_neta )です。

旨みがあって、食感が良いタコ。美味しいですよね。スーパーで販売されているタコはほとんど煮だこか蒸しだこです。

刺身用と書いてあって、煮だこと書いていない場合もあります。

そんな煮だこと蒸しだこの違いについて解説します。

煮だこは茹でたタコ、蒸しだこは蒸したタコ

まず、煮だこはお湯(液体)で茹でたタコのことです。また、蒸しだこは蒸気(気体)で蒸したタコのことです。

タコは表面を殺菌するためだったり、食感を良くするために加熱します。

この加熱方法の違いがそのまま商品名になっているのですね。

煮だこと蒸しだこの違い

北海道のミズダコや、三陸の柳だこ、真だこは主に煮だこに加工されます。これらのタコも場合によっては蒸しだこに加工されます。

以下の画像は蒸した真だこです。

一方アフリカから輸入されるタコはほとんど蒸しだこに加工されます。

煮だこと蒸しだこの味の違いは?

それでは煮だこと蒸しだこの味はどう違うのでしょうか。

煮だこと蒸しだこは味付けが違う

煮だこは大抵味のついた液体で茹でます。これは塩水(場合によっては海水)がベースとなります。

その塩水を茹でた煮汁をとっておきます。そして継ぎ足し、継ぎ足しして使っていきます。何度もタコを茹でることで、タコの旨味が詰まったタコ汁が出来ます。このタコの煮汁、タコ汁が煮だこを美味しくします。

一方、蒸しだこは、タコを塩もみした後、水蒸気で蒸すだけです。そのため蒸しだこはタコ本来シンプルな味です。

煮だこと蒸しだこの食感の違いは?

それでは食感はどのように違うのでしょうか。

煮だこは水(液体)で茹でて加熱することで水分が飛びます。そのためタコの身が締まってきます。なので煮だこはかたい食感です。

蒸しだこは蒸気(気体)で加熱します。煮だこほど内部まで熱が通りません。

そのため、柔らかく仕上がります。また、外側は締まっていて、中は水っぽくシャクシャク、とした歯切れの良い食感になります。

特にアフリカのタコはサクサクした歯切れの良い食感になります。

煮だこの食べ方

煮だこは主に刺身で食べられます。

刺身のタコ、といえば、大抵煮だこです。

画像は煮だこの刺身です。

また、寿司にも使われます。

蒸しだこの食べ方

アフリカから輸入されるタコは、蒸しだこにするととても食感が良いです。

蒸しだこはわさび醤油で刺身のように食べる他、サラダにいれたり、酢の物にして食べます。

どんな場合に煮だこ、蒸しだこにするのか?

それではどんなときに煮だこにするのでしょうか。

  • 歩留まりを良くしたい場合は蒸しだこにする
  • 味をつけたい場合は煮だこにする
  • 蒸しだこは設備投資が必要

ということです。

蒸しだこは歩留まりがいい

蒸しだこは歩留まりがいいです。逆に煮だこは水分が抜けるので、歩留まりが悪化します。

なので、

煮だこは茹でることによってタコの水分が抜け、縮みます。なので茹でると軽くなります。

それに対して蒸しだこの場合はそれほど水分が抜けません。なので、重さはさほど変わらないのですね。

業界の言葉でいう、「歩留まりがいい」ということです。