こんにちは!フィッシュコーディネーター( @osakana_neta )です。
ニギスという魚がいます。
もともとニギスは、キスに似ているので似鱚(ニギス)になった、といわれています。
ということはキスの仲間なのでしょうか。
でも実はけっこう違う魚です。
そんなニギスとキスの違いについてみていきたいと思います。
この記事の概要まとめ・メギスとキスの違い
- メギスとキスは生物学的に違う
- メギスとキスは知名度が違う
- 生息する水深が違う
- 産地が違う
- 食べ方が若干違う
- 味わいが違う
ということです。
さっそく詳しくみていきましょう!
ニギスとキスの違いは?ニギスは鮭の仲間?キスはスズキの仲間??
それではニギスは、キスとどのように違うのでしょうか?
生物学的にみるとけっこう違う魚だということが分かります。
- ニギス= ニギス目 ニギス亜目 ニギス科 ニギス属
- シロギス(キス)= スズキ系 スズキ目 スズキ亜目 キス科 キス属
こうしてみると、「目(もく)」からして違いますね。
これがどのくらい違うのでしょうか。
変な例えですが、人とオランウータンを比べてみますね。
- ヒト=サル目ヒト科ヒト属
- オランウータン=サル目ヒト科オランウータン属
こんな感じです。
ヒトとオランウータン以上に離れていますね。
また、ニギスは背中の後方に脂ビレがあります。これはキスにはありません。
まるで鮭みたいですね。
そのためニギスは石川県漁連さんの資料では「大きく分けると鮭の仲間」と書かれています。
非常に似ている魚ですが、もはや全然別の種類の魚、といっていいかもしれませんね。
ニギス。目がうるうるしています。
無名のニギス、有名なキス
ニギスは、北陸や新潟県などでは普通のキス(シロギス)よりも一般的です。
ですが日本海側の一部や太平洋側の一部と漁獲されるローカルな魚です。
その為知名度は低いです。
一方、キス(鱚)という魚は有名です。
一般的に「キス」といえば、シロギスのことを差します。
日本近海、あるいは世界中にキスの仲間が生息しています。
なのでキスの知名度が高いです。
ニギスが獲れる水深、キスが獲れる水深が違う
キスとニギスは生息する水深もずいぶん違います。
ニギスは150メートルの底に生息!
ニギスが生息する水深は、100メートルから200メートルです。
主に150メートルのところに多いそうです。
その為、通常は底引き網で漁獲されます。
なので、釣りではなかなかお目にかかれませんね。
キスは浅いところに生息
キスは夏になると産卵のため、海岸に近づきます。
水深は1メートルから15メートルと浅瀬にも生息しています。
海岸からの投げ釣りでも釣れますね。
なので身近な魚です。
ニギスとキスは産地が違う
ニギスとキスは産地が違います。
ニギスは漁獲される場所が限られます。
それに対してキスは日本各地の沿岸、台湾、中国でも漁獲されます。
ニギスの産地は?
ニギスの主な水揚げ県としては
- 石川県
- 新潟県
- 富山県
などがあります。
他の国からの輸入等を聞かないので、日本など、比較的狭い範囲に生息しています。
キスの産地は?
キスは本州、四国、九州、中国沿岸、台湾など、広い範囲に生息しています。
ニギスとキスの食べ方は似ていたり、違っていたりする!
さて、こんなに色々違うニギスとキスですが、食べ方は似ていたり、違っていたりします。
ニギスの食べ方は
- 天ぷら
- フライ
- 煮付け
- すり身にしてつみれ汁
などで食べます。
キスの食べ方は同じように
- 天ぷら
- フライ
- 刺身
- 寿司
で食べますね。
ニギスは底引き網で漁獲するので、鮮度が落ちがちです。
その為刺身で食べることはほとんどありません。
それに対して沿岸で獲るキスは鮮度が良いので、刺身や寿司でも食べます。
逆にキスはあまり煮付けやつみれ汁にしない気がします。
ニギスとキスの味の違いは?
それでは味はどう違うのでしょうか。
ニギスのほうが独特の旨味がある感じです。
なのでニギスは揚げ物にしても味があります。私はニギスのフライや天ぷらが好きです。
キスのほうが淡白な味です。また、上品な味わいがあります。
また、キスのほうが身質がしっかりとしています。
キスも食感といい、上品な味といい、美味しいですよね。
ニギスとキスの違いは?のまとめ
というわけで、ニギスとキスの違いについてみてきました。
メギスとキスの違いをまとめると
- メギスとキスは生物学的に違う
- メギスとキスは知名度が違う
- 生息する水深が違う
- 産地が違う
- 食べ方が若干違う
- 味わいが違う
ということでした。
どちらも美味しい魚ですよね。
ぜひ味わってみてくださいね!