なぜサンマがとれないのか?高い理由を3つ解説します。

こんにちは!フィッシュコーディネーター( @osakana_neta )です。
近年、サンマが獲れなくなっていますね。

さてそれでは獲れなくなった理由について3つ解説したいと思います。

【この記事の概要】

  • 外国の船が沖合いでサンマを獲るので、日本近海で獲れなくなった
  • サンマ漁場が遠くなったので、獲りに行けない
  • サンマ資源が減っている

ということです。

それでは詳しくみていきましょう。

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サンマを外国が獲るので獲れない

サンマが獲れない理由として、外国が大量に獲るから、というのがあります。

日本は近海てサンマ漁を行う

サンマは年間を通じて沖合いで生活しています。夏から秋にかけて日本やロシア近海に近づきます。

これを漁獲するのが日本のサンマ漁です。

台湾は大型船で沖合でサンマを漁獲する

一方、公海沖合にいるサンマを一年中漁獲しているのが台湾です。台湾は国家事業としてサンマ漁を行っています。

台湾のサンマ漁船は大型のまき網船です。沖合に留まり、獲れたサンマは船内の冷凍庫へ保管します。

船内冷凍庫が一杯になると運搬船が陸上へ運びます。

そのため大型サンマ漁船は何ヵ月も同じ場所に留まりながら漁を続けることが出来ます。

台湾が沖合いで獲るので、日本近海のサンマが減る

台湾船が沖合で大量にサンマを漁獲するので日本の近海の漁が減っている、というのです。

それならば日本も大型の船で沖合で漁獲すれば良いのでは?と思います。

個人経営の日本、国家プロジェクトの台湾

しかし日本の漁船は船主を中心とした個人経営が多いです。個人経営では大型船などに投資できません。日本の漁船は、集魚灯で魚を集め、棒受け網(棒にくっついた網)で漁獲するしくみです。

中小の船中心の日本では、同じような何日も航海するような漁は出来ないのです。

今から投資をして、大きな漁船を作るのはなかなか難しいでしょう。

国家プロジェクトの台湾にはスケールで負けます。

サンマ管理の枠組み平成27年「北太平洋における公海の漁業資源の保存及び管理に関する条約」の発効

平成27年に「北太平洋における公海の漁業資源の保存及び管理に関する条約」が発効されました。
これによって各国の漁獲枠が毎年話し合われ、計画的にサンマを漁獲しています。
外務省のページ参照

北太平洋における公海の漁業資源の保存及び管理に関する条約」の発効

サンマ漁場が遠くなっているので漁獲が少ない

サンマが沿岸で獲れない理由にサンマが日本近海に近付かないということがあげられます。
さんまはどちらかと言うと冷たい水を好む魚です。

温かい海水が北海道沖にせり出し、サンマの好む冷水温の海域が狭くなっている、という報告もあります。2014年頃は、その狭くなった冷水域で漁を行えばサンマを漁獲できました。

しかし最近はその冷水域もなくなってきています。

秋になってもサンマは沖合に留まったままです。

そこまで行くと、燃料費が合わないため漁が出来ないのですね。

サンマ資源の減少で獲れない

3つ目の理由として、サンマ自体が減っていることがあげられます。

2003年の調査ではサンマの資源量は502万トンと推定されました。

ところが2012年になると、198万トンと推定されました。ピーク時の40%まで減っているのですね。

気候変動・乱獲

気候の問題や、乱獲による資源減少がいわれています。

サンマは冷水性の魚です。温暖化でサンマの生息域が狭まっていることが考えられています。

また、日本や台湾など、漁獲枠を設定しないため、資源が減っているのでは?といわれています。

クジラがサンマをたべている?

サンマが減っているのにはクジラの増加があるのでは?と言われています。

クジラは今、世界的に保護されていて、頭数がかなり増えていると言われています。

クジラ類が世界中で年間に食べている餌の量は一説には3億~5億トンとも言われています。
これは人間が漁獲する魚の量の3~6倍とも言われています。

この大食いのクジラがたくさん食べれば、当然、魚の資源は減ります。

サンマがとれない・高い理由を3つ解説のまとめ

というわけで、サンマが獲れない理由についてみてきました。

まとめると

  • 外国の船が沖合いでサンマを獲るので、日本近海で獲れなくなった
  • サンマ漁場が遠くなったので、獲りに行けない
  • サンマ資源が減っている

ということでした。

ご参考になさってくださいね!

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