スケソウダラは最近漁獲がめっきり減っている魚の一つです。
近年、スケソウダラの養殖の研究が深まっています。
日本で研究され、韓国では完全養殖に成功しています。(韓国ではスケソウダラは「国民の魚」として人気です)
これはもともと日本で開発された技術を元に成り立っています。
2012年日本でスケソウダラの養殖に成功!
2012年、水産総合研究センターがスケソウダラの養殖に成功しました。
マイナビニュースより
これは完全養殖ではありません。
完全養殖とは、卵→親→卵→親というように、持続性をもった養殖のことです。
スケソウダラの仔稚魚に食べさせるワムシを開発!
スケソウダラは生まれたての状態から稚魚に育てるまでが大変でした。
生まれたての仔稚魚に食べさせるエサがなくて大変だったとのことです。
大抵の養殖魚の仔稚魚のエサには、ワムシの仲間をを与えます。
このワムシの仲間は
- 小さい魚の口に入る大きさ
- 栄養豊富
- 簡単に育てられる
というありがたいプランクトンです。
しかしこのワムシ類は温かい水温で生育する生き物です。
反対にスケソウダラは冷たい水温を好みます。
このワムシを種苗選別して、冷水でも育つようにしたことがスケソウダラの養殖につながりました。
その後の生育にEPA DHA が必要だということがわかりました。
この発見により、スケソウダラの養殖が可能となりました。
つまり日本で卵から成魚までの養殖に成功した、ということです。
2015年、韓国で完全養殖に成功!
日本での研究後、韓国で完全養殖に成功しました。
2014年から研究して、2015年12月に成功したとのこです。
日本の技術を発展させ、卵→親→卵→親という完全養殖を成功させました。
もっと!コリアのページ参照
スケソウダラ養殖の現在は?
それではスケソウダラ養殖はその後、どうなったのでしょうか。
その後、スケソウダラ養殖は、費用対効果が悪いということで、立ち消えになってしまったようです。
このように、お金さえかければサスティナブルに養殖出来る魚は多いです。
しかし販売する以上、コストがかからないようにしなければなりません。
ここが養殖の難しいところです。
スケソウダラは養殖出来る?日本で研究され、韓国で完全養殖実現!のまとめ
というわけで、スケソウダラの養殖についてみてきました。
まとめると
- 2012年、日本でスケソウダラの養殖方法を確立成功
- 2015年韓国で完全養殖に成功
- その後費用が合わず、立ち消え
ということですね。
考えてみれば卵まで食べているのだから、資源が細っていくのは当然ですよね。
今後はこの養殖技術で得られた知見を元に、資源保護に役立てていって欲しいですね。