「タコトンビって何?」
「タコのどこの部位?」
「黒いところも食べられるの?」
タコトンビは、簡単にいうとタコの口と、その周りに付いている身の部分です。
タコ1匹に1つしかない部位で、一般的なスーパーではあまり見かけませんが、珍味やおつまみとして販売されています。
そして実は、タコトンビの周りの身は歯ごたえがあり、噛むほどタコらしい旨味を感じられるおいしい部位です。
ただし、中心にある黒く硬い「くちばし」は非常に硬いため、基本的には取り除いて周りの身を食べます。
水産物を扱ってきた経験も交えながら、タコトンビの部位や名前の由来、味、食べ方について解説します。
タコトンビとは?タコの口の部分
タコトンビとは、タコの足が8本集まっている中央にある「口」と、その周囲の身の部分です。
タコを裏返して足の付け根を見ると、ちょうど8本の足の真ん中に口があります。
その中にあるのが、黒く硬いくちばしです。
「タコの口」と聞くと、頭の横にある筒状の部分を思い浮かべる人もいるかもしれません。
しかし、あれは口ではなく「漏斗(ろうと)」と呼ばれる器官です。
タコが水を噴き出して移動したり、墨を吐いたりするときに使います。
本当の口は、8本の足の中心にあります。
なぜ「タコトンビ」と呼ぶの?
タコの口には、黒くて硬く、先端の尖ったくちばしがあります。
これが鳥のトンビのくちばしのように見えることから「タコトンビ」と呼ばれています。

また、「カラストンビ」などと呼ばれることもあります。
タコには人間のような歯が並んでいるわけではなく、この硬いくちばしを使ってエサを食べます。これでかたい甲羅のカニも食べるのですからすごいですね!
実際に触ってみるとかなり硬く、先端も鋭くなっています。
生きたタコを扱う場合は、噛まれてケガをしないよう注意してください。
タコトンビは食べられる?
タコトンビは食べられます。
ただし、黒く硬いくちばしそのものではなく、その周囲についている身を食べると考えるとわかりやすいでしょう。

中心の黒いくちばしは非常に硬いため、取り除きます。
その周囲にはしっかりとした身が付いており、これが珍味として販売されている「タコトンビ」の可食部分です。
タコ1匹から1個しか取れないので、大量に集めようとするとかなりの数のタコが必要になります。
そのため、普通のタコ足に比べると見かける機会の少ない部位です。
タコトンビはどんな味?
タコトンビの特徴は、なんといってもしっかりした歯ごたえとタコの旨味です。
普通のタコ足とは少し違い、口の周囲の筋肉なので弾力があります。
コリコリ、プリプリとした食感が好きな人にはかなりおすすめです。
噛むほどタコらしい旨味が出てくるので、お酒のおつまみにも向いています。

市販品にはボイルしたもののほか、燻製や味付けした珍味などもあります。
個人的には、タコトンビは「柔らかいタコが好き」という人より、歯ごたえのあるタコが好きな人向けの部位だと思います。
タコトンビのくちばしの取り方
タコトンビを食べるときに注意したいのが、中心にある黒いくちばしです。
これは硬くて食べられないので取り除きます。
商品によって処理方法は異なりますが、ボイルされたタコトンビなら、周囲の身を開くようにして中心の黒いくちばしを外します。
取りにくい場合は、くちばしの周囲に包丁で切れ目を入れると外しやすくなります。
ただし、くちばしはかなり硬く先端も鋭いので、手を傷つけないよう注意してください。
生のタコをさばく場合も、足をまとめて裏返すと中央に口があります。
小さなタコなら押し出すようにして取れる場合がありますが、大きなタコでは周囲に包丁を入れて取り除くこともあります。
タコトンビのおいしい食べ方
タコトンビは、いろいろな料理に使えます。
特におすすめなのは、
- 唐揚げ
- バター焼き
- 塩焼き
- 煮付け
- 炒め物
などです。
唐揚げ
食べやすい大きさに切り、醤油や酒、しょうがなどで下味をつけて唐揚げにします。
外側の香ばしさと、タコトンビ特有の弾力がよく合います。
お酒のおつまみにもおすすめです。
バター焼き
フライパンで焼いて、最後にバターと醤油を少量加えるだけでもおいしく食べられます。
タコの旨味とバターのコクは相性がいいです。
煮付け
硬さが気になる場合は、煮物にするのもおすすめです。
しょうがを効かせて甘辛く煮ると、ご飯にもお酒にも合います。
タコトンビは刺身で食べられる?
市販されているタコトンビには、ボイル済みの商品も多くあります。
その場合は、商品の表示に従い、解凍してそのまま食べられる商品ならスライスして食べることもできます。
一方、生のタコトンビについては、鮮度や衛生管理がわからないものを自己判断で刺身にすることはおすすめしません。
「タコトンビだから生で食べられる」ということではなく、生食用として適切に処理された商品なのかを確認することが大切です。
イカにも「トンビ」がある
実は「トンビ」と呼ばれる部位はタコだけではありません。
イカにも同じように硬いくちばしがあり、その周囲の部分を「イカトンビ」「カラストンビ」などと呼びます。
イカトンビも珍味として流通していて、焼き物や燻製などで食べられています。
タコとイカはどちらも頭足類なので、口の構造も似ています。
水産物の珍味売場などで「トンビ」と書かれた商品を見つけたら、タコなのかイカなのか確認してみると面白いですよ。
タコトンビは珍味好きなら一度食べてほしい部位
タコトンビについてまとめると、
- タコトンビはタコの口とその周囲の部位
- 8本の足が集まる中央にある
- 黒いくちばしがトンビのくちばしに似ていることが名前の由来
- タコ1匹から1個しか取れない
- 黒く硬いくちばしは取り除く
- 周囲の身はコリコリと歯ごたえがあり旨味が強い
- 唐揚げ、バター焼き、煮付けなどがおすすめ
一般的なスーパーではあまり見かけない部位ですが、水産加工品や珍味として流通しています。
タコは足だけでなく、こうした部分も食材として利用されています。
もし魚屋や市場、珍味売場などでタコトンビを見つけたら、一度食べてみてください。
普通のタコ足とは違った、しっかりした歯ごたえと旨味を楽しめます。


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