パリパリした触感が美味しい数の子。数の子の魅力は何といってもあの、パリパリした触感にあります。
しかしパリパリした触感の数の子は高いてます。
それならなぜ、回転寿司でも食べられるの?と疑問に思います。
それには日本の技術に秘密がありました。
数の子を工場でつくる?!
そう、数の子を工場で作っているのです。といっても、本物の数の子を使っています。
数の子って、小さいニシンの卵が集まって、あの数の子になっていますよね。
しかし数の子の加工場では小さなつぶつぶが発生します。どうしてもこすれたりして、バラけてしまうのです。
あるいは産地によっては、くっつきが元々弱い数の子もあります。
そこで数の子の卵をくっつけて再び固形にします。
数の子、お前マジかよ……。 pic.twitter.com/QEWEqSvp3i
— 山中 樵 (@kikori2660) December 3, 2017
あの小さい卵がバラバラになったら、あまり価値がないのです。
バラバラの数の子はとっても価格が安いんです。
なにせ数の子の魅力の「パリパリ感」がありません。
あるのは「つぶつぶ感」だけ。
そんなつぶつぶの数の子を集めて、たんぱく質などで出来ている結着材を混ぜて一本の数の子に形成しています。
型に入れて固めて数の子の見た目と食感を出します。
こうやって、安く、回転寿司に供給しています。
豆知識:にしんの産卵場所によって違う「パリパリ食感」
ちなみに産卵場所によってはニシンは昆布に卵を産み付ける必要があります。
そうなると昆布から外れないように、また昆布が揺れ動いて卵が壊れないようにする必要があります。
そういう不安定なところに産卵するニシンは固くてパリパリした食感の卵を産むようになるんですね。
逆に、岩場に産卵するニシンの卵は比較的安全です。
岩の隙間に卵が落ちると岩で卵が守られます。
ですから、そういった地域の数の子は柔らかいのです。
こうして色々に選別され、適正な価格が付けられているのが数の子なんです。
だから、柔らかい(一粒一粒などこも同じ硬さ)数の子を、バラけた数の子を持ってきてくっつけて、おいしくなる、というのは革命的なんです。
安くて美味しい数の子を回転寿司で味わってみてくださいね。