イカやサバなど様々な魚に寄生しているアニサキス。

生きたまま飲み込むと胃のなかで暴れて大変な激痛をもたらします。そんなアニサキス症に朗報が飛び込んできました。

【この記事のポイント】

  1. アニサキスを正露丸溶液につけると動きが止まった
  2. 動きが止まったアニサキスをトリパンブルー染色すると青く染まった、つまり死んでいた
  3. 木クレオソートはアニサキスのアセチルコリンエステラーゼを阻害して殺す

もともとアニサキス症の軽減として正露丸が用いられてきました。(正規の使い方ではありません)

今回高知大学理工学部の松岡さんらの研究グループは、正露丸にはアニサキスを殺す効果があることを証明しました。

https://www.peertechzpublications.com/articles/OJPP-6-117.php

現在のinvitro研究では、アニサキスの幼虫は、広く入手可能なOTC腸薬「正露丸」を通常の用量で経口投与することによって殺される可能性があり、殺された線虫はおそらく胃液に含まれるペプシンによって消化されることが示唆されました。

上記論文より記事引用

もともと正露丸がアニサキスに効くのは知られていた

元々正露丸を溶かした容液にアニサキスを浸すと動きが止まることは知られていました。また正露丸の発売元である大幸薬品では、アニサキス症の予防と軽減の特許を申請していました。

でも正露丸によってアニサキスが死んだことを証明出来なかったそうです。

アニサキスが死んだことを染料で証明!

今回高知大学の研究で「トリパンブルー染色」という方法を使ってアニサキスが死んでいることが証明されたそうです。

トリパンブルー染料は生きた組織は染めず、死んだ組織は染めます。この性質を活かして細胞の生死判定に使用されているそうです

ウィキペディ「トリパンブルー」参照

通常服用量の正露丸を溶かした液にアニサキスを30分間浸すと、ほとんどすべてのアニサキスが運動を停止し、運動を停止したアニサキスをトリパンブルー染色すると、濃い青色に染まった。この結果から、正露丸液処理により、ほとんどのアニサキスが死ぬことがわかった。

https://www.peertechzpublications.com/articles/OJPP-6-117.php

前述の論文より記事引用

木クレオソートがアニサキスを弱体化!

正露丸は主成分が木クレオソートです。これは簡単に言えば木を燃やして時にできる煙の成分で、木酢液に近いです。ちなみににおいも似ています。この木クレオソートが、アニサキスのアセチルコリンエステラーゼという酵素を特異的に阻害するそうです。

アセチルコリンエステラーゼの働き

アセチルコリンエステラーゼは神経伝達物質であるアセチルコリンを分解する酵素です。アセチルコリンは運動命令(心筋含む)を筋肉に伝達させています。これを分解するので、アニサキスは弱体化します。

ナースのヒント参照

ちなみに人間にも存在する物質です。アニサキスに効く神経毒のようなもの?と理解しています。

胃液の中でもある程度生きられるアニサキスを弱わらせ、人間の消化酵素「ペプシン」でとどめをさすのですね。

正露丸でアニサキスが死ぬ?治るかも?!論文で特効薬かもとのこと!のまとめ

ということで正露丸でアニサキスが死ぬ可能性が示唆されました

まとめると

  1. アニサキスを正露丸溶液につけると動きが止まった
  2. 動きが止まった アニサキスをトリパンブルー染色すると青く染まったつまり 死んでいた
  3. 木クレオソートは アニサキスのアセチルコリンエステラーゼを阻害して弱らせる
  4. 人間の消化酵素でとどめをさす

ということでした。

これをもって じゃあ正露丸があるから 安心だ、ということにはならないかもしれません。もう少し 色々な角度で検証が必要だと思います。

しかし少なくても大幸製薬さんが アニサキス症の軽減緩和と予防ということで特許を出願しているので通常の用量を飲んでみても良いのかもしれません。

良かったら過去の記事もご覧ください。

【2018年7月の記事】アニサキスに正露丸が効く?医療機関は受診すべき!

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