食品業界で仕事をしていると、
「この商品の賞味期限はD+4です」
「解凍後デイプラス4です」
といった言葉を聞くことがあります。
初めて聞いた人は、
「D+4って結局いつまでなの?」
と思いますよね。
私は水産卸の仕事をしていますが、実際の商談でも「デイプラス」という言葉を使います。
簡単にいうと、
D+(デイプラス)とは、基準となる日から何日後までかを表す言い方です。
たとえばメーカーが、
「解凍日+4日」
と設定している商品を10月1日に解凍した場合、
賞味期限は10月5日
となります。
ただし重要なのは、
何の日を「D」とするのか
ということ。
製造日が基準になる商品もあれば、解凍日が基準になる商品もあります。
また、メーカーなどが設定した保存温度を守ることも大前提です。
今回は食品卸の現場で使われる「D+(デイプラス)」について、実際の使い方を交えて解説します。
D+(デイプラス)とは?
D+は、
Day+○日
という意味で使われる食品業界の表現です。
たとえば、
D+4
なら、
基準となる日+4日
という意味です。
ここで注意したいのが、
D=必ず製造日とは限らない
ということです。
私が食品卸の仕事で扱う商品では、
- 製造日
- 加工日
- 解凍日
などを基準にするケースがあります。
したがって、D+○日と書いてあったら、
「何の日をDとしているのか?」
まで確認することが大切です。
ちなみに略して「デイプラ何日」などと使ったりします。
「D+4」はいつまで?10月1日なら10月5日
具体例で考えてみましょう。
メーカーが、
「解凍日からD+4」
と設定している冷凍商品があるとします。
この商品を、
10月1日に解凍
した場合、
10月1日=解凍日
10月2日=+1日
10月3日=+2日
10月4日=+3日
10月5日=+4日
となります。
したがって、
賞味期限は10月5日
です。
食品業界では、このように基準となる日を起点として期限を管理するために「D+○」という表現が使われます。
「D+4=5日間」という理解には注意
ここは少しややこしいところです。
10月1日に解凍して10月5日までなら、カレンダー上では10月1日、2日、3日、4日、5日と5つの日付があります。
しかし業界表現としては、
10月1日+4日=10月5日
なので「D+4」です。
つまり、
基準日を0として、4日後の日付を示している
と考えると分かりやすいでしょう。
D+の「D」は何の日?
私の元の記事では、
「D=製造日」
として説明していました。
しかし、これは説明として狭すぎました。
実際の食品流通では、商品の設計によって基準日は変わります。
たとえば、
製造日+4日
という商品もあります。
一方、冷凍状態で流通している商品を解凍して冷蔵商品として販売する場合には、
解凍日+4日
という設定の商品もあります。
私の水産卸の現場では、
「この商品、デイプラスいくつ?」
「解凍日からD+4です」
といった会話を普通にします。
ですから、
D+4だけを見て判断するのではなく、何を基準日としているD+4なのかを確認する
ことが重要です。
冷凍品では「解凍日+D+○」が重要になる
水産物では冷凍品が非常に多いため、解凍日を基準にした期限設定をよく目にします。
たとえば、
冷凍状態で保管
↓
10月1日に解凍
↓
冷蔵商品として管理
↓
メーカー設定「解凍日+4日」
↓
賞味期限10月5日
という流れです。
冷凍状態では長期間保存できる商品でも、解凍すると条件が大きく変わります。
そのため、
解凍後は別の期限管理が必要になる商品がある
わけです。
解凍したら勝手に「D+4」にしていいわけではない
ここは非常に重要です。
冷凍商品を10月1日に解凍したからといって、
販売する側が勝手に「じゃあ10月5日までにしよう」
と決める話ではありません。
その商品の特性や加工・保存条件などを踏まえて、メーカー等の表示責任者が科学的・合理的な根拠に基づいて期限を設定します。
私たち卸や販売側は、
その商品の設定条件に従って管理する
ことになります。
メーカーから、
「解凍後D+4、○℃以下」
などの条件が示されているのであれば、その条件を守って取り扱います。
保存温度を守ることが大前提
D+を理解するとき、日数だけを見てはいけません。
たとえばメーカーが、
「解凍後D+4」
と設定していても、その期限には保存条件があります。
「10℃以下」
「4℃以下」
など、商品によって条件は違います。
つまり、
D+4だから、どんな状態でも4日後まで品質が保証される
という意味ではありません。
メーカー等が設定した保存温度や取扱条件を守った場合の期限です。
冷蔵庫から長時間出していたり、指定温度を超えた状態で保管したりすれば、同じようには考えられません。
なぜ食品業界ではD+という表現を使うの?
D+が便利なのは、商品が工場から消費者まで届くまでに時間がかかるからです。
たとえば製造日を基準にD+7の商品でも、
製造当日に店舗へ届く場合と、
翌日に届く場合では、
店舗に到着した時点で残っている日数が違います。
そこで、
「この商品の期限設計は基準日から何日後まで」
ということを共通認識にするため、D+○という表現が使われます。
食品卸の立場では、この違いはかなり重要です。
なぜなら、
- メーカー出荷
- 卸への入荷
- スーパーへの納品
- 店頭販売
と商品が動いている間にも時間は経過しているからです。
スーパーへの提案でもD+は重要
卸として商品を提案するときにも、D+は重要です。
たとえば同じような商品でも、
A商品:解凍後D+2
B商品:解凍後D+4
なら、売場で扱いやすさが変わってくる可能性があります。
期限が短ければ、
- 発注量を抑える
- 売り切る数量を考える
- 解凍するタイミングを調整する
- 店舗への配送日を考える
といった対応が必要になります。
逆に期限に余裕があれば、販売計画を立てやすくなります。
だから食品卸では、
価格や味だけではなく「デイプラスがいくつ取れるか」も商品情報の一つ
なのです。
「賞味期限○日」と「D+○」は少し意味が違う
単に、
「賞味期限5日」
と聞くと、
「今日から5日間?」
「製造から5日?」
「店に届いてから5日?」
と分かりにくいですよね。
そこで、
製造日+4日
解凍日+4日
などと基準を明確にすると、期限を管理しやすくなります。
特にメーカー、卸、小売と複数の事業者を商品が通る食品業界では、
「いつを起点にするのか」
を揃えることが大切です。
D+は、そのために便利な表現なのです。
賞味期限そのものは誰が決める?
賞味期限や消費期限は、食品の特性を把握している食品関連事業者、つまり表示責任者が設定します。
単なる経験だけで適当に決めるものではありません。
食品の特性に応じて、
- 微生物試験
- 理化学試験
- 官能検査
- 保存状態
- 包装形態
- 製造・加工時の衛生管理
などを考慮し、科学的・合理的な根拠に基づいて設定することが求められます。
つまりD+は、
賞味期限を決めるための科学的基準そのものではなく、設定された期限を流通現場で分かりやすく表現する方法
と考えると理解しやすいでしょう。
D+を見たら「基準日・日数・温度」を確認
食品業界でD+という言葉を見たら、私はこの3つを確認するのが大事だと思います。
① 基準日はいつか
製造日なのか、加工日なのか、解凍日なのか。
② D+何日なのか
D+2なのか、D+4なのか、D+7なのか。
③ 保存温度は何℃以下なのか
冷蔵なのか、具体的な温度指定があるのか。
この3つが分かれば、かなり管理しやすくなります。
特に水産品では、
冷凍で入荷→解凍→冷蔵販売
という商品が多いので、「解凍日からD+○」は重要な情報です。
まとめ|D+4なら「基準日から4日後」
D+(デイプラス)についてまとめます。
- D+は「基準日+○日」を表す食品業界の表現
- Dが必ず製造日とは限らない
- 製造日、加工日、解凍日などが基準になる
- 10月1日を基準にD+4なら10月5日
- 冷凍水産品では「解凍日+○日」という設定もある
- 保存温度などメーカー等が設定した条件を守ることが前提
- D+の日数を販売側が勝手に決めるものではない
- 卸や小売では納品・販売可能期間を考える重要な商品情報
私が水産卸の仕事で、
「この商品、デイプラスいくつ?」
と聞くときには、単に数字だけではなく、
「何の日から何日もつ商品なのか」
を確認しています。
たとえば、
10月1日解凍・解凍日D+4なら賞味期限は10月5日。
ただし、それはメーカー等が設定した保存温度などの条件を守って管理した場合の話です。
D+を見るときは、
「何を基準にするのか」「何日後なのか」「何℃で管理するのか」
この3点をセットで確認すると分かりやすいですよ。
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