身欠きにしんってご存知ですか?よく年末に昆布巻きにしたりします。また、関西ですと「ニシンそば」が有名ですね。
おいしいんですよ。栄養も豊富だし。なのに全然メジャーな食べ物じゃないですよね。調理に手間がかかるのが敬遠されるのかもしれません。
でも美味しいから、昆布巻きやニシンそばだけではもったいない!そんな身欠きにしんの魅力に迫ります。
身欠きにしんの種類色々 乾燥で名前が違う
身欠にしんはニシンを半身にして乾燥させた干物です。
昔の保存食ですね。乾燥の程度によって
- 本乾(ほんかん)
- 8分乾(はちぶかん)
- ソフト、5分乾(ごぶかん)
と規格に分けて呼ばれたりします。
身欠きにしんの本乾、8分乾、ソフト・5分乾(生干)しとは?
身欠きにしんには乾燥の度合いによって、大体3パターンあります。
- 本乾(ほんかん)。昔ながらのカチカチに干したもの。
- 8分乾(はちぶかん)あるいは7分乾。本乾より少し乾燥の弱いもの。
- 5分乾(ごぶかん。生干しともいう)。軽く干したもの。
という感じで乾燥の進み具合で呼び名が違うんですね。
以下、詳しく見てみましょう。
身欠きにしんの本乾(ほんかん)
もともとの乾燥のスタイルです。
昔、冷蔵庫のない時代の保存方法です。カチカチに干しています。乾燥機で一週間以上干すそうです。
ただ干す温度は常温なので、暑い時期に一週間も干しておくと、腐ってしまいます。なので作業は寒くなる10月以降に行うところが多いようです。
味わい深い本乾!
ここまで乾燥させると水分が抜けて脂とうまみが凝縮します。また、乾燥の途中で微生物が働いて、たんぱく質をうまみ成分に変えてくれます。なので味でいったら断然「本乾」がおすすめです。
調理の手間がかかる本乾
ただ、水で戻してやわらかくするのに一晩以上かかります。場合によっては3日くらい水戻ししないとやわらかく戻りません。
ちなみに戻すには昔から米のとぎ汁が使われます。このほうが美味しく戻せるそうですよ。
本乾の乾燥時間
本乾はなんと2~3週間程乾燥させまるそうです。すごく時間がかかりますね。
カネトイチ様のページ参照
身欠きにしんの8分乾
これは本乾よりも少し乾燥時間の短いものです。
水で戻す時間も本乾よりも短くて、3時間~一晩といったところです。
8分乾の乾燥時間
8分乾は5~6日間干すようです。
カネトイチ様のページ参照
身欠きにしんのソフト・5分乾(生干し)
身欠きにしんのソフト・生干しは一夜干しのような感じです。
本乾のだいたい半分くらいの乾燥で、まだ生っぽいのでこう呼ばれています。生っぽいので水で戻す必要がありません。
それほど乾燥していないのですぐに調理に取り掛かれます。また調理方法もバラエティーに富んでいます。
生干しは水戻しがほとんどいらないので手軽です。
また、半生のため、いろいろな調理ができます。
身欠きにしんソフト・生干しの乾燥時間
身欠きにしんソフトの乾燥時間はだいたい一晩です。まさに一夜干しですね。