こんにちは!フィッシュコーディネーター( @osakana_neta )です。
身欠きにしんと言えば昆布巻きの芯にしたり、なにかと炊き合わせたりと、一般には加熱して食べる食品です。
先日ネットを見ていたら、身欠きにしんをそのまま食べる、というものがありました。北海道などの産地ではそういう食べ方をする人がいるようです。なので、興味本位で食べて 食べてみました。
身欠きにしんを生でのまま食べたら、吐き出した!
結論から言うと 個人的にはあまり美味しいとは感じないということでした。
何て言うかくさいんですよね。腐った味というか。
身欠きにしんは生のニシンのあそこまでカチカチに干すためにかなり時間がかかっています。
おそらく干し上がるまでに24時間以上はかかると思います。常温で24時間魚を放置したらどうなりますか? だいたい腐敗してきますよね。その分、菌も繁殖するし劣化も進むというわけなんですね。
なので食べた時にやっぱりちょっと腐敗臭と言うかそういうのがしました。特に腹の部分がそうでしたね。腹の部分は食べられなくて吐き出しました。
なので、個人的には身欠きにしんをそのまま食べるのはおすすめできません。もともと加熱調理用の食材ですので、衛生上も良くないです。
身欠きにしん生で食べたら大丈夫なの?アニサキスは?
身欠きにしんは加熱調理用の食品です。なので加熱して食べましょう。
アニサキスは大丈夫?
アニサキスに関しては、問題ありません。身欠きにしんの原料であるにしんは、基本的に冷凍原料です。原料の時点でアニサキスは死滅しています。流通も現在は冷凍流通なので、この点でも安心です。
また、「本乾」と呼ばれる、カチカチに干したものなら、水分の蒸発によってもアニサキスは死滅します。
ただ、もしお魚やさん自家製など、生のニシンから作った身欠きにしんはアニサキスがいる可能性もあります。そういうものは加熱して食べましょう。
身欠きにしんをそのまま食べた場合の細菌問題
アニサキスに関してはほとんど問題ないのですが、細菌が繁殖している可能性はあります。
細菌といっても色々あります。大腸菌がいるかどうかはその工場の衛生管理次第ですので、わかりません。ただ菌数が多いことは間違いないです。
実際私が生で食べたときに嫌な臭い(酸っぱいような、腐敗臭)がしたので、この点で生食はおすすめできません。
身欠きにしんを軽く炙ったら美味しかった!
身欠きにしんをそのまま食べたら吐き出したので、トースターで炙ってみることにしました。
軽く炙ったら、全体的に香ばしくにもほぐれやすくなって噛みしめるたびにニシンの旨味と脂が出てきて美味しかったです。
正直これはまりそうです。私は干しするめを炙った「あたりめ」よりも好きですね。脂質が多いので、あたりめよりも美味しく感じたのですね。
加熱すれば繁殖していたであろう菌も死滅します。さらに香ばしい香りがして、くさみが消えます。
ちょっと塩分が足りないと感じたので、その場合はマヨネーズや、だし醤油、ポン酢をかければ美味しく召し上がれます。
身欠きにしんに糖質を足せば完璧!
身欠きにしんには、三大栄養素であるたんぱく質と脂質が含まれます。足りないのは糖質です。身欠きにしんに糖質を補えばとても美味しい料理が出来上がります。
簡単なのは砂糖を入れることですね。煮付けるときに砂糖を入れると美味しく感じるのはそのためです。また、炊き込みご飯でも美味しいかもしれません。その場合は一度炙ってから入れるとよいです。くさみがとびます。
身欠きにしんは加熱して食べましょう。
というわけで、身欠きにしんは加熱して食べた方が美味しいし、安全です。簡単に食べたいなら炙って食べましょう。あたりめにも負けない美味しさですよ。
お試しくださいね!