こんにちは!

水産業界には甲という数えかたがあります。

流通業界、特に水産業界で独特の言い回しでしょうか。

これはいったい何なのでしょうか。

水産業界でよく聞く1甲とは?

水産業界でよく聞く1甲。これは「ひとこおり」と読みます。(いろいろな読み方がありますので、参考まで)

一甲(ひとこおり)、二甲(ふたこおり)などと言ったりします。

これは荷物をまとめて縛ったもののこと(単位)を甲(こおり)と言います。

 

商品というのは箱に入れて流通します。

その箱をヒモでまとめて縛ります。

※近年では大抵の場合PPバンドを使います。

そのほうが運びやすいからです。

このまとめて縛ったもののことが甲(こおり)ですね。

箱をいくつかまとめて一つに縛ったもののことを1甲(ひとこおり)で、それが2つで2甲(ふたこおり)です。

3つだと3甲(さんこうり)、4つだと4甲(よんこおり)です。

 

 

※ppバンドは以下のようなものです。

 

甲(こおり)の予備知識【なぜ荷物を縛るのか?】

ヒモでまとめて縛ると運びやすくなりますね。

また送料は安くて済みます。

ヒモを使い、2箱を一つにまとめれば送料は一個口分、となりますからね。

3箱をまとめてあったり、4箱をまとめてあったりすることもあります。

まとめるほど、運賃は安くて済みます。

もちろんあまり重く・大きくなると運んではくれませんけどね!

このヒモで縛ってあるものを甲と言うのです。

合い数とは?

合い数とは、縛ってまとめてある箱の数のことです。

2つの箱を一つに縛ってあると「2合わせ(にあわせ)」と言います。

他の使い方としては

  • 合い数は2です、とか
  • 3合(あい)で1甲にして送って!

などと使います。

また見積りには20×3などと書かれます。

この場合の合わせ(合い数)は3です。

3合わせで1甲(こおり)となります。

下手くそな説明でお分かりいただけたでしょうか?

なんというか、図を見てもらったほうが理解出来るかと思います。

3合わせで1甲の図。

上記は3ケースを1つに縛ってあるので、「3合(あい)で1甲(こう)」です。

甲(こおり)の呼び名はどこからきたの?

それでは一体、甲(こおり)はどこからきた言葉なのでしょうか?

由来はよくわかりません。

ただ、2011年に刊行された宮本常一さんの「山に生きる人々」という本の182ページに「コリ」という記述が出てきます。

これを引用しますと

「富山沿岸でとれたブリの腹を割って薄塩をして籠へ入れてその上を筵(ムシロ)でつつみ縄をかける。これを一コリといい四尾入りで八貫目となる。四コリを一荷とし…

宮本常一「山に生きる」より引用 Amazonリンク→https://amzn.to/2l8vwRe

ブリを塩漬けにして、ムシロをかけて縄で縛ったものをコリと言う、つまり魚を縛ったものをコリというのでしょう。

この「コリ」という表現が現代の甲(こおり)のルーツなのではないでしょうか

意味合いといい、音の響きといい、甲の語源と思えます。

ここに登場するブリを「飛騨のボッカが運んだ」そうです。

ボッカ(荷物を山へ運ぶ人)がブリを運ぶ時代ですから、おそらく昭和以前のことですね。

ということで甲(こおり)の原型の言葉は昭和以前から使われていた、というのが私の結論です。

また、台湾で面積を測る単位が甲とのことです。

それとの関係はわかりません。

台湾と日本ですから、関係はなさそうですね。

1甲とは?合い数とは?のまとめ

というわけで、1甲と合い数についてみてきました。

まとめると

  • 1甲は箱をまとめて縛ったときの数え方・単位。
  • 1甲は一般的には「ひとこおり」と読む
  • 合い数はまとめて縛ってある箱の数
  • 荷物を縛るのは運びやすくしたり、送料を節約するため
  • 甲はブリを運んでいたころは「コリ」と言っていた(と思われる)

ということでした。

この表現、同じ食品業界でも、水産業界くらいしか通用しない表現なのですよね。

水産業界でも最近は3箱をまとめて縛ってあると「ケース」という言い方をする業者もいます。

なのでもしかしたら廃れていく言い方なのかもしれませんね。