こんにちは!フィッシュコーディネーター( @osakana_neta )です。
鯨汁ってご存知ですか?くじらの脂身を茄子やキュウリなどの夏野菜と一緒に味噌汁にしたものです。
夕顔やじゃがいもなどもよく入れます。
新潟では夏によく食べられています。皮に皮下脂肪の脂身がついています。
今年はミンククジラの皮・脂身が手に入ったので、くじら汁を作ってみました。
鯨の味噌汁の作り方
鯨の味噌汁の私流作り方をシェアします。
- キュウリ、茄子を切り、鍋に入れて水から煮ます。 今回はダシとして昆布も一緒に入れました。
- 沸騰する寸前に昆布を取り除きます。
- アクを取り除きながら、野菜が柔らかくなるまで煮込みます。
- 野菜が柔らかくなったらくじらの脂身を入れます。今回は6ミリ角くらいに切りました。
- アクをとりながら煮込み、くじらに火が通ったら火を止めます。
- 味噌を溶いて完成!
クジラ汁のチェックポイント
くじらの脂身は大抵塩漬けになっています。
なのでさっと塩を流水で洗い流します。
また、くじらの脂身は煮込み過ぎると固くなります。
そしてクジラの脂身自体の味は抜けます。
その代わり汁に美味しい出汁が出ます。
だから、煮込まないでクジラの脂身を味わうか、よく煮込んで汁を楽しむか、ですね。
個人的にはよく煮込んだ汁の味が好きですね。
というわけで、レシピというほどではありませんが、参考にしてみてくださいね。
新潟で夏に食べるくじら汁は美味しい!
くじら汁、美味しいんですよね。
独特の旨味というか。ちょっとクセがありますけどね。独特の獣臭さというか。私はそんなに気になりませんが。
子供のころはこの臭みが苦手でした。ですが、大人になるにつれ、食べられるようになりました。
今ではこれを食べると、夏を感じます。
鯨汁は新潟では夏に食べられる
新潟では、夏の季節に食べられます。
夏バテ防止のスタミナ料理という位置付けです。脂でギトギトした味噌汁はスタミナつきそうなイメージがあります。また汗で失われた塩分補給、ということもあるかもしれません。
北大路魯山人もクジラの皮は夏に食べると言っていた
北大路魯山人は著書の中で、「皮鯨は夏季非常に甘いけれども冬は一向に食う気がしない。これらは人間の生理と深い関係がある…」(料理王国より抜粋)と言っています。
まあ冬に食べる地方もあるので、これは魯山人先生がそう感じているだけの気がします。それだけ料理の味はイメージ、演出、過去の記憶に左右される、とういことでしょう。
鯨汁は東北では冬に食べられる
一方、東北の一部の地域では冬に鯨汁を食べるそうです。
豚汁のようにニンジンや玉ねぎ、じゃがいもなどの根菜を入れるそうです。
豚汁のようですね。
私はこれは食べたことはないです。一度は食べてみたいですね。
昔の人が「冬は油」と言ったように、冬に脂身を摂って、なおかつ体を温める根菜をとるのは理にかなっていますよね。
くじら脂身 種類による味の違い
新潟では、くじらの脂身は主に3種類が販売されています。
- ミンクくじら
- ナガスくじら
- ツチくじら
以上の3つです。味の特徴について、順番にみてみましょう。
ミンクくじらの脂身
ミンクくじらの脂身の特徴としては柔らかいことが挙げられます。
そして一番クセがないように思います。
ナガスくじらの脂身
ナガスくじらの脂身はちょっとクセがある気がします。
そして脂身と赤肉の境い目がガリガリする場合があります。
このガリガリが好きだ、という人もいます。ミンクくじらよりも若干固いですね。
ツチくじらの脂身
ツチくじらの脂身の特徴は、なんといっても強い脂です。
一番油分が多いですです。
気を付けないと、お腹を壊します。
汚い話ですが、お尻から油が出てきます(実体験)。
一度下茹でしてから作る人もいます。
クセも結構あるような気がします。
ただ、このクセが好きだ、という人もいます。
なので、本当に好みですね。
ナガスクジラとミンククジラの味の違いについては以下の記事をご参照ください。「ナガスクジラとミンククジラの味の違い」
https://fish-neta.com/nagasu-minke/
鯨汁のまとめ
というわけで、鯨汁を作った話をお届けしました。まとめると、
- 新潟ではキュウリ、茄子、夕顔、じゃがいもなどと夏に食べる
- 東北の一部では冬に豚汁のように食べる
- 鯨汁は野菜を煮込んでからくじらの脂身を入れて煮込む
- ミンクくじらはクセが少ない、ナガスは中間、ツチくじらはクセが強い。食べ過ぎるとお腹を壊す
- ミンクやナガスでも、私のようなお腹の弱い人は壊します
ということでした。良かったら作ってみてくださいね!
くじらの脂身が手に入らない人は通販もありますので、利用してみてはいかがでしょうか。
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