メロという魚をご存知ですか?
かつては銀ムツ、と呼ばれていました。とっても脂があっておいしい高級魚です。
今日は「メロ」いう魚の紹介をしたいと思います。
メロとは?どんな魚?
メロは南半球、南極近くの深海で獲れる魚です。
非常に脂がのって美味しいです。
マジェランアイナメが標準和名です。
なんと深海1500メートルに生息しているそうです!
1500メートルというと、一般人の釣りでは届かないほど深いですね。まぎれもない深海魚ですね!
また、大型になるようで、130kgもの大きなものが水揚げされたこともあるそうですよ。
メロの原産地
メロはチリやアルゼンチン、フォークランド諸島(イギリス領)などで水揚げされます。
2種類の魚をまとめて「メロ」と呼ぶ!
メロは2種類の魚をまとめて呼びます。
水産庁の名称ガイドラインによると、
- マジェランアイナメ
- ライギョダマシ
上記の2種をまとめて、メロと呼んでいるのですね。
水産庁のサイト「魚介類の名称ガイドライン」参照
メロの分類や学名は?
メロは前述の通り、2種類の魚です。 それぞれ学名と分類は
標準和名:マジェランアイナメ
- スズキ目ノトテニア科
- 学名:Dissostichus eleginoides
標準和名:ライギョダマシ
- スズキ目ノトテニア科
- 一般的名称:メロ
- 魚学名:Dissostichus mawsoni
違う種類といいましたが、この2種、ほとんど同じ種類です。
画像がないのですが、興味があればぼうずこんにゃく様の本を参照してみてくださいね。
ちなみに現在では、メロとして流通しているのはほとんどマジェランアイナメです。
メロの味は?
メロは脂が乗っていてとても美味しいです。
上品で非常に脂ののった白身魚です。
臭みがなく、焼き物で味噌漬け、西京漬けも美味しくいただけます。
口に入れると、とろけるような旨味が口に広がるのが特長です。
煮付けにすればトロトロ、ホロホロと美味しい魚です。
また西京味噌との相性もとても良いです。
メロの上品な脂が西京味噌の甘い風味にとても合います。
メロの栄養は?
メロの栄養をみてみましょう。
メロ(マジェランアイナメ)生100gあたり
メロの食べ方・レシピ
メロは煮つけ、漬け魚で美味しく食べられます。
また、塩焼きや、鍋でも美味しいそうです。
鍋に関しては、私は食べたことがありませんが、関東に在住の方はたまに食べるそう
です。
脂が染み出て、とても美味しいそうですよ。
メロの西京風焼きレシピ
メロと言えば西京風ですね。
脂ののった身に西京風の味噌が良く合います。
- メロの切り身に塩をまぶし、1時間寝かせます。
- 西京風たれをぬります。
- 丸一日漬け込みます。
- 西京風のたれを落としてグリルやクッキングシートをしいたフライパンで焼いて完成!
ポイントとしてははじめに塩をなじませることです。
こうすることで身に西京の味が浸み込みやすくなりますよ。
メロの煮付けレシピ
定番の煮付けのレシピもどうぞ。
- メロの切り身を鍋に入れます。
- 醤油1:砂糖1:酒1の割合でメロが浸るくらいに入れます。
- お好みでみりんやショウガを加えます。
- コトコトと煮て、中まで火が通れば完成です。
メロはかつて「銀ムツ」と呼ばれていた
メロはかつては「銀ムツ」と呼ばれいてました。
ムツの代替魚として、銀色なので「銀ムツ」として流通していました。
しかし法律の改正により、「銀ムツ」の名称が使えなくなりました。
メロは「銀ムツ」と呼ばれていますが、ムツとは似ても似つかない魚です。
ムツとメロの違い
銀ムツというくらいですから、メロとムツは近い魚なのでしょうか。
反対にメロは見た目はぶっきらぼうです。
上記はメロの絵です。
ちょっとグロテスクですね。
大きさは5kg以上になります。
また、メロはスズキ目ノトテニア科の魚です。
大きく分けるとどちらもスズキの仲間です。
また、ムツは目が大きく、かわいらしい顔をしています。
大きさは大きくても1kgくらいでしょうか。
味はどちらも脂がのっていて、むっつりしています。
現在は使用できない、銀ムツという名称
2003年にJAS法が改正され、銀ムツという名称は紛らわしい表示として、使用できない、ということになりました。
消費者庁の名称ガイドラインではギンムツは使用しない、と書かれています。※水産庁のサイト「魚介類の名称ガイドライン」より
このサイトを見ると、使用しないこととする名称にギンムツ、ムツと書かれています。
メロという名前もすっかり定着!
ムツはもともと日本近海に生息しています。
なので銀ムツと呼んだほうが親しみがありますよね。
しかし近年は「メロ」という名称も定着しました。
メロの西京漬け、なんてデパートの地下売り場で見かけます。
そして抵抗感なく買われているようです。
銀むつ(メロ)なら表示OK
そして、銀むつ(メロ)とカッコ内に補足があれば銀ムツも使えます。
ちょっとグレーゾーンな気もします。
しかし「メロ」だけだとわかりずらいのもたしかですよね。
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メロの値段は?
メロの値段は2023年現在、100gあたり500円くらいです。
結構な高級魚ですね。
切り落としたもの(魚を成形したときに出る、端っこ)は100g100円くらいで販売されていたので、煮魚でよく食べていました。
メロに目をつけた日本人
もともとメロは日本ではギンダラの代用として食べられていました。
世界的には注目されていない魚でした。
ところが昨今の世界的な日本食ブームで魚食が広まったことで世界的に需要が高まっているようです。
とくに中国の方が食べているようです。
メロは深海1500メートルに生息しているそうです。
だから漁獲しづらいのです。
そのためもともと流通量が少ないです。
需要が多くなってきた割に供給量が少ないので価格が上昇して、高級魚となっております。
供給量自体は昔よりもむしろ増えています。
価格が上がって日本が買負けしているのですね。
若い人は知らないメロという魚
メロはここ10年くらい本当に高値でした。近年は漁獲量が増え、値段が下がってきました。
そのため、小売店のバイヤーさんでも、35歳以下の方はメロという魚の話をしても、いまいちわからない人が多いです。
40代以降のバイヤーの方はメロというと、興味をしめします。
メロ、今の日本にあるんだね!という感覚です。
メロという魚のまとめ
というわけでメロという魚について解説してきました。
まとめるとメロは
- 昔は銀ムツとして販売されてきた
- 南極に近い深海で獲れる
- メロは脂がのっていて美味しい魚
- 近年は世界的な需要が増えて価格が上昇
- メロはムツとは似ても似つかない
- メロは西京味噌焼きや煮付けが美味しい
ということでした。
ご参考になさってくださいね!
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