シロザケ(秋鮭・サケ)は養殖出来るのか?現状では難しい。漁獲量激減でイクラがなくなる?

2021年の秋鮭(シロザケ。標準和名は「サケ」)。北海道では9月から本格的に漁が始まっています。今年は昨年に輪をかけての不漁。こんなに少ないならシロサケを養殖出来ないのかという疑問がわきます。

結果をいうとシロサケの養殖は難しいです。

シロザケの(秋鮭・サケ)養殖は難しい

結論からいうと、シロサケ(秋鮭・サケ)の養殖は難しいということです。

なぜ難しいかというと

  1. 海での生活が長い
  2. 活動範囲が広い

ということが挙げられます。

なので私の知る限り、世界でシロサケを養殖しているところはありません。

養殖出来ない理由を具体的に解説していきます。

シロザケ(秋鮭・サケ)は海水での生活が長いので養殖が難しい

シロサケは小さなうちに海に降るので海水で育てる期間が長いです。その分大変なのですね。小さいうちに海上の網に入れたら編みの隙間から逃げてしまいます。

↑サケの幼魚の画像。

かといって網目の細かい編みを海に入れたら波の影響をもろに受けてしまいます。

その点、銀鮭や紅鮭、サクラマスは海に出る状態(スモルトといいます)になるまで、淡水で1年以上過ごします。大きくなってから海の生け簀に移します。そのため管理がしやすく、育てやすいのです。

海での生活が長いため、温度管理が大変

シロザケは冷水魚といわれます。水温10℃くらいがちょうどいいそうです。産卵の時は温かい沿岸に入ってくるのですが、それでも母川の近くが高水温だと近づけないそうです。近年の不漁は水温が高くて沿岸に近づけないため、などともいわれています。

さて、その10℃の水温が問題です。シロサケは海での生活が長い魚です。その水温を養殖池で再現するのは大変な努力とコストがかかります。なので秋さけの養殖は困難なのですね。

シロザケは活動範囲が広いので養殖が難しい

シロザケは、日本からベーリング海を通り、アラスカ周辺まで到達するといわれます。活動範囲が広く、たくさんの運動が必要です。

シロザケ(秋鮭・サケ)が最適な水温とエサを求めていると考えられます。

銀鮭などのように沿岸を回遊する鮭は比較的養殖しやすいです。

シロザケ(秋鮭・サケ)は成長スピードが遅い

シロザケ(秋鮭・サケ)は成長が遅いです。

若い鮭になるまでに約3年。大人の鮭になるには4~5年かかります。

なので養殖は大変なのですね。

シロザケ(秋鮭・サケ)は養殖出来るのか?のまとめ

というわけで白鮭は養殖できるのかということについて見てきました。シロサケの養殖はかなり難しいです。その理由をまとめると

  1. 海に下るまでの期間が短い
  2. 海水養殖のため温度管理が大変
  3. 活動範囲が広く運動量が必要
  4. 成長スピードが遅い

ということでした。

養殖が難しいのはカラフトマスにも言えます。これはカラフトマスも川での生活が短く、海での生活が長いからです。

逆にサクラマスや銀鮭、紅鮭は比較的養殖しやすいです。これらは淡水での生活が長いから養殖がしやすくなります。

その辺の事情については「サケ学大全」という本に詳しいです。私もこの本を参照しました。サケに関してもっと詳しく知りたい方は是非読んでみてください。