ウオノエとは?名前の由来や生態、江戸時代縁起物だったエピソードなどをご紹介します!

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ウオノエという虫をご存知ですか?魚の口の中などに寄生するウオノエ科の虫の総称です。単に「ウオノエ」と呼んだり、鯛などに寄生するものはタイノエと呼ばれます。

参考記事:ウオノエ(タイノエ)を食べてみた!味は?害はないの?

ウオノエ(タイノエ)とは?

ウオノエはワラジムシ目に属するウオノエ科の虫の総称です。ウオノエ科にはタイノエなどがいます。

こちらがウオノエ(タイノエ)です。キモカワですね…映画のベイマックスみたいですね。

ウオノエの分類

ウオノエの分類を見てみましょう。順番に

  1. 軟甲綱
  2. 等脚目(ワラジムシ目)
  3. ウオノエ亜目
  4. ウオノエ科

というように、等脚目(ワラジムシ目)の甲殻類です。

ウオノエはワラジムシ、ダンゴムシの親戚?

同じ等脚目(ワラジムシ目)にはワラジムシ亜目のワラジムシやダンゴムシがいます。
分類を見ると

  1. 等脚目(ワラジムシ目)
  2. ワラジムシ亜目
  3. ワラジムシ科→ワラジムシ、オカダンゴムシ科→ダンゴムシ

という近さです。

ウオノエはダイオウグソクムシの親戚

また、ダイオウグソクムシともかなり近い生き物です。分類を見ると

  1. 等脚目(ワラジムシ目)
  2. ウオノエ亜目
  3. スナホリムシ科

同じウオノエ亜目がダイオウグソクムシです。

鯛の口の中にいるものは「タイノエ」と呼びます。ダンゴムシなどに近い種類の寄生虫の一種です。

Wikipedia「ウオノエ科」参照

ウオノエ(タイノエ)はどんな魚に寄生する?

ウオノエは主に魚の口の中に寄生する寄生虫です。

どんな魚に寄生するかというと、

  1. アカムツ(ノドグロ)
  2. アジ
  3. さわら

などです。また、体に寄生する種もあります。

ウオノエの名前の由来は?

ウオノエは魚の口の中から発見されるため「魚の餌」(ウオノエ)、「鯛の餌」(タイノエ)と呼ばれるようになりました。

ウオノエの生態

ウオノエは、両性具有と言うか性転換するそうです。さらにその生態も独特です。

まずオスの状態で魚の口の中に入って、舌に寄生します。最初に入ったウオノエは性転換してメスになるそうです。そして舌を食べてしまうそうです(又は舌が壊死する)。

その後、口に入ってきたオスと夫婦になるんですね。たまたま入ってくるのを待っているのですか…気が長いですね!そうして夫婦になったウオノエは産卵し、魚の口から卵を放出します。うーん、独特な生態なんですね。

タイノエ(ウオノエ)は江戸時代は縁起物だった?

このキモかわいいタイノエ。江戸時代は縁起物だったそうです。

夫婦で寄生して、そのままずっと一緒にいるのが夫婦円満の象徴だったそうです。

結婚式などの祝い事でタイノエ付きの鯛が振舞われていたそうです。縁起物として扱われるという風習は少なくなりましたが、現在でも結婚・商売繫盛・出産祝いの席でタイノエ付きの鯛が振舞われることがあるそうな。

tsurihack様のページより記事引用

いやー江戸時代の人の感覚、すごいですね!あの見た目で縁起物…我が家の奥様なら、結婚式にこれが出たら即離婚ですよ!

ウオノエとは?のまとめ

というわけでキモカワな寄生虫、ウオノエについてみてきました。

まとめると、

  1. ウオノエはワラジムシ目に属するウオノエ科の虫の総称
  2. ウオノエは鯛、アカムツ、アジ、サワラなどに寄生
  3. ウオノエは魚の口の中にいるので「魚の餌」(ウオノエ)となった
  4. ウオノエは、性転換する
  5. オスの状態で魚の口の中に入り、性転換してメスになる
  6. その後、口に入ってきたオスと夫婦になる
  7. 江戸時代は結婚式にウオノエ入り鯛が出たことも!

ということでした。

いやーウオノエ、ほんと不思議な生き物ですね!