「いちご煮」という食べ物をご存じでしょうか。
名前だけ聞くと、
「イチゴを煮たもの?」
と思ってしまいますが、果物のイチゴとはまったく関係ありません。
いちご煮は、青森県八戸市周辺など三陸沿岸に伝わる、ウニとアワビを使った潮汁です。
ウニとアワビですよ。
聞いただけで美味しそうですよね。
そして、この「いちご煮」は缶詰でも販売されています。
ところが検索してみると、
「いちご煮 缶詰 まずい」
なんて言葉が出てきます。
私は水産卸の仕事をしていますが、いちご煮の缶詰はこれまで何度も食べています。
結論からいうと、
私は美味しいと思います。
ただし、
好き嫌いが分かれる味
というのもよく分かります。
その一番の理由は、
磯臭さ
だと思います。
今回は実際に何度も食べた経験から、いちご煮缶詰の味や「まずい」と感じる理由について紹介します。
そもそも「いちご煮」とは?
いちご煮は、ウニとアワビを使った三陸地方の郷土料理です。

いちご煮。少し白濁しています。
青森県の農林水産部では、八戸市や階上町など三陸海岸沿岸に伝わる郷土料理として紹介されています。
もともとは漁師料理で、ウニやアワビを煮た豪華な潮汁です。
それにしても、
ウニ+アワビ。
ずいぶん豪勢な漁師料理ですよね。
なぜ「いちご煮」という名前なの?
「いちご煮」と聞くと、やはり果物のイチゴを想像します。
しかし、イチゴは入っていません。
農林水産省によると、乳白色の汁の中に浮かぶウニの姿が、
「朝もやの中に霞む野いちご」
のように見えることから、「いちご煮」と呼ばれるようになったとされています。
なかなか風情のある名前ですね。
いちご煮の缶詰を実際に食べてみた
私が最初に食べたいちご煮缶詰は、いただき物でした。
缶を開けて小鍋に移し、温めます。
温まったらお椀に盛って、ネギを散らして食べてみました。
中にはウニやアワビが入っています。
見た目からして、
いかにも海の幸のお吸い物
という感じです。
さて、
いちご煮缶詰は本当にまずいのでしょうか?
結論|いちご煮缶詰はまずくない。私は好き
結論からいうと、
美味しいです。
しかも私は一度だけではなく、これまで何度も食べています。
それでも感想は同じです。
ただし、
誰にでも絶対おすすめ!
という味でもありません。
いちご煮には独特の磯の香りがあります。
これが好きな人には、
「海の旨味が凝縮されている!」
と感じるでしょう。
逆に磯臭さが苦手な人には、
「ちょっと生臭いな……」
となる可能性があります。
「いちご煮缶詰はまずい」と言われる最大の理由は、このあたりではないかと私は思います。
確かに磯臭さはある
ここは正直に書きます。
いちご煮には磯臭さがあります。
ウニやアワビを使った潮汁ですから、海産物らしい香りがかなりあります。
魚介の香りが苦手な人なら、この時点で評価が分かれるでしょう。
でも、私はこの磯臭さも含めて好きです。
なぜなら、
磯臭さを上回る旨味があるから。
です。
汁を飲むと魚介の旨味がしっかりあります。
そして、そこにウニとアワビが入っている。
この組み合わせがいいんですよね。
アワビの食感がいい!
私がいちご煮缶詰で特に好きなのが、
アワビの食感です。
汁物の中に、しっかりとした食感のアワビが入っています。
汁だけ飲んで終わりではなく、アワビを噛んだときの食感がアクセントになります。
ウニだけでは出せない食感です。
魚介の旨味が出た汁+アワビの食感。
これが、いちご煮の大きな魅力だと思います。
ほろほろになったウニも美味しい
そしてもう一つ。
ウニです。
以前は、
「缶詰だからウニが崩れてボロボロになっている」
と思ったこともありました。
でも何度も食べているうちに、
この“ほろほろ”したウニも意外といいな
と思うようになりました。
生ウニのような食感とは違います。
缶詰なので加熱されていますし、汁の中でウニがほぐれていることもあります。
でも、そのほろほろになったウニが汁と一緒に口へ入ってくる。
これが美味しいんですよ。
私は、
アワビのしっかりした食感
と、
ウニのほろほろした食感
の対比が好きです。
なぜ「いちご煮缶詰はまずい」と感じるのか?
実際に何度も食べた私が考えると、いくつか理由がありそうです。
1.磯臭さが苦手
おそらく一番大きいのがこれです。
いちご煮は、魚介類の香りを楽しむ料理でもあります。
そのため、
磯の香り=美味しそう
と感じる人と、
磯の香り=生臭い
と感じる人で評価が大きく変わります。
私は前者です。
磯臭さはあります。
でも、それ以上に旨味を感じます。
2.生ウニを想像すると食感が違う
「ウニが入っている!」
と聞くと、寿司屋で食べる生ウニを想像する人もいるでしょう。
しかし、いちご煮缶詰のウニは加熱されています。
当然、生ウニと同じ食感ではありません。
商品や状態によっては、ウニが崩れてほろほろしています。
これを、
「ウニがボロボロで嫌だ」
と感じる人もいるでしょう。
私は逆に、このほろほろ感が好きです。
3.値段から期待値が上がりやすい
ウニとアワビですから、いちご煮缶詰は普通の汁物の缶詰より高価です。
そうすると当然、
「これだけ高いなら、とんでもなく美味しいはず!」
と期待します。
その状態で食べて、磯臭さが気になったり、生ウニとは違う食感だったりすると、
「思っていたほどではなかった」
となる可能性があります。
これは味そのものだけでなく、価格に対する期待値の問題もあるでしょう。
缶詰なので生のウニ・アワビとは別物と考えた方がいい
缶詰食品は、密封したあと加熱殺菌して保存性を高めます。
そのため、生のウニや刺身のアワビと同じ状態を期待するものではありません。
むしろ、
「ウニとアワビの旨味を楽しむ潮汁」
と考えた方が、いちご煮の良さが分かりやすいと思います。
私自身も、生ウニを食べる感覚で食べているわけではありません。
汁の旨味、磯の香り、アワビの食感、ほろほろしたウニ。
これを全部一緒に楽しむ料理だと思っています。
いちご煮缶詰は温めるだけで食べられる
食べ方は簡単です。
缶を開けて鍋に移し、温めればOKです。
そのままでもいいですが、私はネギなどを少し散らすのも好きです。
磯の香りが強いと感じる人なら、薬味を加えると食べやすくなると思います。
商品ごとの食べ方や加熱方法については、缶に記載された表示に従ってください。
炊き込みご飯にする食べ方もある
いちご煮缶詰は、汁物として食べるだけではありません。
有名なのが、
いちご煮の炊き込みご飯
です。
缶の汁ごと米と一緒に炊くことで、ウニやアワビの旨味をご飯に吸わせる食べ方です。
磯の香りがストレートに来る汁物とはまた違った味になります。
「いちご煮はちょっと磯臭いな」
と感じる人なら、炊き込みご飯にしてみるのも面白いでしょう。
いちご煮缶詰はこんな人におすすめ
いちご煮缶詰は、
魚介の出汁が好き
ウニが好き
アワビが好き
磯の香りが好き
潮汁が好き
という人には、一度試してほしい缶詰です。
逆に、
磯臭さが苦手な人
は好き嫌いが分かれると思います。
ここを知らずに、
「ウニとアワビだから絶対に美味しいはず!」
と思って買うと、イメージとの違いを感じるかもしれません。
まとめ|いちご煮缶詰はまずい?私は何度食べても美味しいと思う
「いちご煮缶詰はまずいのか?」
私の答えは、
まずくない。むしろ美味しい。
です。
私はこれまで何度も食べています。
確かに磯臭さはあります。
だから、
「好き嫌いが分かれる味」
という意見には納得できます。
でも私の場合は、
その磯臭さを上回る魚介の旨味
を感じます。
そして何より、
アワビの食感と、ほろほろしたウニ。
この二つがいいんですよね。
「いちご煮缶詰はまずい」という検索結果を見て買うのを迷っている人も、魚介の磯の香りが好きなら一度試してみる価値はあると思います。
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