最近、魚市場で入札される魚に「神経締め」という札が付いていることが増えてきました。これは魚の締め方の手法の一つです。神経締めとは、どのような締め方なのでしょうか。
神経締めとは?
神経締めとは、生きたまま魚を締める「活け締め」の一種です。背骨の近くにある神経にワイヤーを通し、神経を破壊することで魚の旨みを保ちます。この方法を用いることで、死後硬直の進行を遅らせ、鮮度を維持しやすくなります。
私の住む自治体でも、魚の価値を高める手段として神経締めを推奨しており、漁師向けの講習も行われています。
神経締めが行われる魚とは?
神経締めは手間がかかるため、すべての魚に施されるわけではありません。主に以下のような場合に行われます。
- 単価が高い魚や比較的大きな魚(小さい魚には手間がかかりすぎるため、実施されにくい)
- 刺身として提供される魚(鮮度や食感が重要視されるため)
神経締めの効果
神経締めには以下のようなメリットがあります。
- 魚の旨みを損なわず、美味しさを維持できる
- 食感が長持ちする(歯ごたえのある刺身になる)
- 鮮度が向上し、腐敗しにくくなる
神経締めをする理由
魚は漁獲後に暴れたり、死後硬直を起こしたりするとエネルギーを消耗し、品質が低下します。そのため、神経締めを施すことで余計なエネルギー消費を防ぎ、より良い状態で魚を保存できるのです。
また、同時に血抜きを行うことで、魚特有の臭みが身に回るのを防ぎます。これは、より美味しく食べるためにも重要な工程です。
神経締めのやり方
神経締めは、単に神経を絶つだけでなく、血抜きや適切な保冷処理とセットで行われます。具体的な手順は以下のとおりです。
- 頭蓋骨を破壊し、魚の脳を停止させる
- 動脈を切り、海水に浸して血抜きを行う
- 神経にワイヤーを通し、神経を破壊する
- 鮮度を維持するため、すぐに氷で冷やす
この工程により、魚の鮮度を最大限に保つことができます。
詳しくは新潟県「神経締め」のページをご覧ください。
神経締めに使う道具
神経締めには、以下のような道具が必要になります。
- 頭蓋骨を破壊する専用器具(一瞬で絶命させるため)
- フィッシュナイフ(動脈を切り、血抜きを行う)
- 専用ワイヤー(神経を破壊するため)
- 魚のサイズによって異なるため、狙う魚に合わせたものを使用する
例えば、以下の画像のスズキは、エラを切って血抜きを行い、頭の後ろに切り込みを入れて神経締めを施しています。

エラは人間でいう「肺」のようなものであり、血が多く集まるため、血抜きに適した部位です。
神経締めに対する魚屋さんの評価・評判
実際に魚屋さんに神経締めについて聞いてみました。
- 「神経締めをすると、魚の質が全然違う!」(肯定的な意見)
- 「そこまで変わらないし、価格が上がって売りづらい…」(否定的な意見)
どうやら、神経締めを施せば必ずしも良いわけではなく、場合によってはコスト面のデメリットもあるようです。
【まとめ】神経締めとは?効果・やり方・メリットを総整理!
ここまで、神経締めについて詳しく解説してきました。要点をまとめると…
- 神経締めは活け締めの一種で、高級魚や刺身用の魚に施されることが多い。
- 主な目的は、美味しさと鮮度の維持。
- 死後硬直による品質低下を防ぎ、魚の旨みを保つ。
- やり方は「頭蓋骨破壊→血抜き→神経破壊→保冷」の工程で行う。
- 価格が上がるため、魚屋さんの評価は賛否両論。
しかし、個人で釣った魚なら、手間をかける価値は十分にあります。
ぜひ、チャレンジしてみてくださいね!
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